Newsroom|株式会社LIXIL

令和4年度中部地方発明表彰において フロート トイレで日本弁理士会会長賞、ひろびろシャワーで発明奨励賞を受賞

作成者: LIXIL|2022年11月11日

株式会社LIXIL(以下 LIXIL)は、令和4年度中部地方発明表彰(主催:公益社団法人 発明協会)において、床から便器を浮かせた「フロート トイレ」の意匠で日本弁理士会会長賞を、水流を扇のように1方向に薄く広げたキッチン用水栓「ひろびろシャワー」に使われている特許で発明奨励賞を受賞しました。

■フロート トイレの意匠(意匠登録第1638119号)について
「フロート トイレ」は、床から便器を浮かせ、パネル付きキャビネットに間接照明を設けた住宅向け壁掛トイレです。
近年、ホテルやデパートなどで見かける壁掛け式トイレを住宅に設置するニーズが高まっています。壁掛け式トイレは便器が浮いているので空間をすっきり広く見せ、清掃性も高いのが特長です。しかし、一般的な木造住宅では便器と人の荷重を支えきれず設置が困難でした。
そこで「フロート トイレ」は、足元が浮いている壁掛け式の大便器を採用し、その後方にパネル付きキャビネットを併設して、便器を支えるフレームをパネルの中に設置する構成としています。キャビネット内には、タンク、給水管、電源コードなどの部材がすべて収納されています。
パネルの裏側の左右両サイドに間接照明を配置することで、壁掛け式の大便器と相まって、便器全体の浮遊感を高め、軽やかな空間イメージを創り出しています。さらに、便器より上方のパネルは継ぎ目をなくすことで、トイレ空間のデザインパネル壁としての印象を与えています。

■「ひろびろシャワー」の特許技術(特許第6784462号)について
キッチン用水栓は整流とシャワーに切り替え可能なものが主流ですが、近年はデザイン性の観点から、吐水ヘッドの小型化が求められています。
発明奨励賞を受賞した「ひろびろシャワー」に使われている特許技術は、キッチン用水栓のシャワー散水孔の孔角度と出口部分の形状を工夫することで狙い通りの方向にシャワー吐水させることを見出した技術です。「ひろびろシャワー」はこの特許技術を使い、小型化した吐水ヘッドであっても、水流を扇のように1方向だけに広げ、下方にいくほどひろびろとシャワーの水を使用いただけます。これにより、コンパクトなデザイン性と使い勝手を兼ね備え、節水にも貢献するキッチン用水栓を実現しました。一度に広い面積を洗い流せるため洗う時間を短縮できるほか、水が通り抜けてすすぎ洗いが面倒だったザルなどの道具も、ワイドで洗浄力のあるシャワーでサッときれいに洗い流せます。

LIXILは今後も、最新のテクノロジーと生活者視点に立ったデザインを組み合わせ、日々の暮らしの課題を解決するとともに、環境に配慮した製品の提供に注力していきます。

<参考資料>

■受賞者
浮遊感のある壁掛け型トイレ「フロート トイレ」(意匠)の創作者および現所属部門
LWT Japan デザイン・新技術統括部 デザインセンター 小林 裕志
LWT Japan トイレ空間事業部 トイレ空間開発部 佐藤 賢一
LWT Japan 事業企画部 新規事業PJ 春日 孝俊
LWT Japan トイレ空間事業部 トイレ空間開発部 辻 賢太郎
LWT Japan トイレ空間事業部 トイレ空間開発部 沓澤 寛人
LWT Japan トイレ空間事業部 トイレ空間開発部 中尾 俊紀
(元 LIXIL) 森田 美咲

吐水領域が縦長の扇状シャワー付き水栓「ひろびろシャワー」(特許)の発明者および現所属部門
LWT Japan デザイン・新技術統括部 要素技術研究所 森 慎吾

■地方発明表彰とは
地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に寄与することを目的として、公益社団法人発明協会が大正10年に創設したもので、全国を北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州の8地方に分け、各地方において優秀な発明・考案・意匠を完成した人、発明等の実施化に尽力した人、発明等の指導・奨励・育成に貢献した人の功績を称え表彰するものです。

※令和4年度地方発明表彰については、下記URLよりご確認下さい。
公益社団法人 発明協会 地方発明表彰
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/chihatsu.html