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LIXIL、5拠点で太陽光発電設備を新たに導入し、再生可能エネルギーの活用推進

作成者: LIXIL|2023年09月27日

熊山工場に自家消費型の太陽光発電設備が稼働したほか、
4拠点にオンサイト型PPAモデルを採用

株式会社LIXIL(以下、LIXIL)は、再生可能エネルギーの活用推進を目的とし、5拠点の生産工場に
太陽光発電設備を新たに導入します。熊山工場(岡山県)には、自家消費型の太陽光発電設備※1が2023年9月より稼働したほか、ベトナム工場・有明工場(熊本県)・名張工場(三重県)・久居工場(三重県)では2024年1月より順次、オンサイト型PPAモデル※2を導入予定です。

(写真)スーパーウォールの生産工場である熊山工場に自家消費型太陽光発電設備を設置

LIXILは、LIXIL環境ビジョン2050「Zero Carbon and Circular Living(CO₂ゼロと循環型の暮らし)」を掲げ、2050年までに事業プロセスと製品・サービスによるCO₂排出量を実質ゼロにすることを目指しています。この実現に向けた3つの領域のひとつに「気候変動対策を通じた緩和と適応」を掲げ、事業で使用する電力の100%を再生可能エネルギーにすることを目指す企業イニシアチブ「RE100」に参加し、再生可能エネルギーの活用を促進しています
世界各国で企業の事業拠点における再生可能エネルギーの活用が進む中で、新たな再生可能エネルギー設備に対する投資を促す効果がある”追加性(additionality)”の考え方が重視されています。当社においても、再生可能エネルギーの利用に加えて、社会に再生可能エネルギーを普及させることへの寄与が求められます。
そこでLIXILでは、再生可能エネルギーの調達方法において、自家消費およびPPAモデルによる太陽光発電設備をはじめとした”追加性”が高い手法の導入を積極的に検討しています。

窓やドア、エクステリアなどを製造するLIXIL Housing Technology(以下、LHT)では、製品原材料であるアルミ製造時に多くの電力を必要としており、自社の活動からの排出量(Scope1,2) のうちScope2によるCO₂排出量は65%にのぼります。LIXIL環境ビジョン2050で掲げる「2050年までにCO₂排出量を実質ゼロ」実現の為にはScope1の燃料消費によるCO₂削減活動だけでなく、Scope2の削減が必須であり、LHTでは生産工場・事業所での再生可能エネルギー導入を進めてきました。

LHTの中でスーパーウォールパネルなどのZEH関連商品を生産している熊山工場の敷地内(敷地面積:5,231㎡)に自家消費型太陽光発電設備を設置し、そこで発電された電力を工場で自家消費します。太陽光発電設備の設置による年間の発電見込量は600MWhで、CO₂排出量は年間340t削減できる見込みです。晴天時は工場で必要とするおよそ半分の電力の発電を可能とし、年間エネルギー消費量の約30%を賄い、既存メガソーラーの非化石価値などを組み合わせることで生産における使用電力を100%再生可能エネルギーに転換します。
また、その他のスーパーウォールパネル生産拠点である鹿沼パネル加工センター(栃木県)、栗沢工場(北海道)、一関工場(岩手県)のスーパーウォールパネル生産ラインの電力においても自社メガソーラーの非化石価値活用により今年度から100%再生可能エネルギーへの転換を実現しました 。これにより住宅のカーボンニュートラルを実現するZEH関連商材※3の生産体制を再生可能エネルギー100%で構築することができ、持続可能なビジネスモデルへ一歩近づきます。


(写真)熊山工場の生産ラインの様子と、自家消費型太陽光発電設備の竣工時の様子

さらに来年1月よりベトナム工場、2月より有明工場、名張工場、久居工場の計4拠点で、オンサイトPPAによる太陽光発電設備を導入予定です。こちらの4拠点による発電見込量は7,050MWh、発電設備能力は4,650kwとなり、年間のCO₂削減量は3,700tとなる見込みです。

LIXILではこれからも、世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現と持続可能な社会へ貢献するべく、環境ビジョン2050の達成に向けて取り組んでまいります。

※1 自家消費型太陽光発電は工場などの屋根や敷地内に太陽光パネルを設置して発電した電気を売電せずに自社で使うこと
※2 PPAはPower Purchase Agreement(電力購入契約)の略であり、PPAモデルとは、PPA事業者が電力需要家の敷地や屋根等に太陽光発電設備を無償で設置し、そこで発電した電力を電力需要家に販売する事業モデル
※3 熊山工場では高性能スーパーウォールパネル、太陽光モジュール、太陽光架台を生産・配送しています

 

 

<参考資料>
・各拠点の年間発電見込量と発電設備能力 (※今回発表の拠点。数値は予定)

生産拠点 導入モデル 年間発電見込量 発電設備能力 稼働日
熊山工場 自家消費型 600MWh 400kw 2023年9月稼働
ベトナム工場 オンサイトPPA 4,250MWh 2,400kw 2024年1月稼働予定
有明工場 オンサイトPPA 1,750MWh 1,400kw 2024年2月稼働予定
名張工場 オンサイトPPA 400MWh 300kw 2024年2月稼働予定
久居工場 オンサイトPPA 650MWh 550kw 2024年2月稼働予定

・熊山工場について
熊山工場で生産・出荷している主な商品はZEH関連商材であるスーパーウォールパネル、太陽光発電システム(ソーラーパネル、ソーラーラック等)、および断熱効果を生み出すリフォーム内窓のインプラス等です。これら住宅のカーボンニュートラルに貢献する商品を再生可能エネルギー100%電力で生産することで、省エネ・創エネによるオペレーショナルカーボン削減だけでなく、エンボディードカーボンの削減にも貢献します。


(写真左から)スーパーウォールパネル、太陽光発電システム、内窓インプラス