新築部門は「庇護の家」リフォーム部門は「M様邸 暮らしと仕事場をつなぐ家」がグランプリを受賞
株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、ボランタリーチェーンである「Good Living友の会」に所属する工務店さまやリフォーム店さまが、お客さまにとっての “いい住まい、いい暮らし” をいかに実現するかを競う、業界最大級の住宅施工例コンテスト「LIXILメンバーズコンテスト2023」の式典を開催し、グランプリ作品2作品ならびに入賞作品を決定しました。(応募総数1875作品。新築部門:982作品 リフォーム部門:893作品)
※2024年2月8日(木)シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルにてグランプリ候補の6社および地域最優秀賞32社が会場参加し、公開審査と表彰式を実施しました。
「LIXILメンバーズコンテスト」は、LIXILが事務局を務め、工務店さまやリフォーム店さまが所属する全国14,000社以上(2023年1月時点)のボランタリーチェーンである「Good Living友の会」の会員を対象に、2012年より実施している業界最大級の住宅施工例コンテストです。
コンテストは新築戸建て住宅を対象とする “新築部門” と、リフォーム住宅を対象とする “リフォーム部門”の2部門で構成され、各部門ともに上位3作品を選出し、公開審査会によりグランプリ作品を決定したほか、地域性も踏まえた優秀な施工物件などを表彰しました。
新築部門のグランプリにはサンハウスさま(茨城県)施工による「庇護の家(常陸太田の平屋)」が選ばれ、リフォーム部門のグランプリには松代建設工業株式会社さま(長野県)施工による「M様邸 暮らしと仕事場をつなぐ家」が選ばれました。
LIXILはメンバーズコンテストを通じて“いい住まい、いい暮らし”について考え、上質な暮らしや空間を実現する住生活環境の提供を目指していきます。
<参考資料>
■新築部門「グランプリ」受賞作品
作品名:「庇護の家(常陸太田の平屋)」
施工:サンハウス
【審査評】
建主が生まれ育った土地であるという、のどかな里山の風景を十分に生かした住まい。あえて東向きに構えたダイニングの開口からは美しい眺めが広がり、「いい景色と暮らしていきたい」という強い意思が感じられる。戸外とゆるやかにグラデーションでつながる外構も魅力的。空間の納まりが美しく、高い設計力が感じられる。日当たりのよさと美しい景色を天秤にかけ、景色を取ったという設計者の潔い気持ちを尊重したい。
■リフォーム 部門「 グランプリ 」受賞作品
作品名:「M様邸 暮らしと仕事場をつなぐ家」
施工:まつけんのリフォーム松代建設工業 株式会社
【審査評】
コストを抑えながら空間を整理し、断熱性能も上げた無駄のない改修の好例。元のしっかりした軸組を生かしたプランは、既存の建物を尊重する気持ちが感じられる。2間の和室をリビングダイニングへと改修する際、加工をそのまま残しつつ、現代の暮らしにも合うしっとりとした空間へと変えた手腕も高評価。垂れ壁をそのまま残した空間はいい意味での既視感が感じられ、誰にとっても心地よい住まいに仕上がっている 。
■審査員総評
リフォーム部門は、家族の記憶の継承やセカンドハウスの持続可能な家への更新など社会性と住宅改修の可能性を探る貴重な機会となったが、今回はコストパフォーマンスと耐震診断への取り組みが勝敗を分けた。街並みへの配慮や伝統技術の継承に加え、資産価値の維持・向上といった社会的な課題への対応に挑んだ作品に今後も期待したい。
新築部門では、断熱性能の向上や再生可能エネルギー導入の進展に加え、サステナブルな設計やアクティブシニアへの配慮、地域の風景に溶け込むデザインが争点となったが、外部空間との調和と機能性を両立させた設計力が評価を集めた。他の入賞作にも建物と庭を品よく佇む見せ方をした日本の街並みを美しく見せる工夫が多く見受けられ、応募作品のレベルアップが感じられた。
総評では、地域の風景を豊かにする家づくりの重要性や、住宅の自由性と責任について50年後や100年後の住宅価値を見据えた家づくりの重要性が強調された。太陽光発電など環境技術の風景への調和や昭和の遺物的建物の改修問題の解決は引き続き課題だが、耐震性の確保は新築・リフォームに関わらず命を守るために必ず実施して欲しい。建築資材やエネルギー価格の高騰など困難な時代だからこそ 、審査員の期待を超える「地域工務店ならではの家づくり」に今後も期待したい。
■「 LIXILメンバーズコンテスト 2023」上位入賞作品一覧
・新築部門
敬称略
・リフォーム部門
敬称略
・各部門
敬称略
【LIXILメンバーズコンテスト 2023】
■応募要項
1.対象作品
・「 Good Living友の会」の会員さまが設計または施工した物件であること
・主たる目的が住居であること
※店舗併用可 。施設や店舗、モデルハウスはご応募いただけません。
※ただし、売却型のモデルハウスで募集期間中にお引渡しを完了された、もしくは完了予定の作品はご応募いただけます。
・新築部門の対象物件は戸建住宅のみ、リフォーム部門は集合住宅も対象
・2022年7月1日~2023年6月30日にお施主様へのお引き渡しが完了した物件
※注文住宅、分譲住宅の販売形態は自由ですが、上記の条件に合致しない場合は、選考外となったり、受賞された場合はその結果を取り消す場合があります。
2024年度 のご応募受付中
・来年度は対象物件や引渡期間など対象作品の範囲を拡大
※詳しくはホームページ(https://ssl.gltomonokai.com/information/contest/)をご確認ください。
2.審査員
新築部門審査員長:伊礼 智氏(有限会社 伊礼智設計室)
リフォーム部門審査員長 三澤 文子氏(有限会社エムズ建築設計事務所 代表取締役)
審査員:前 真之氏(東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授)
審査員:古橋 宜昌氏(有限会社エクスプランニング 代表取締役 エクステリア&ガーデンアカデミー 校長)
審査員:木藤 阿由子氏(株式会社 エクスナレッジ「建築知識ビルダーズ」編集長)
3.新築部門/リフォーム部門 各賞
グランプリ(各部門1作品) 賞金30万円
準グランプリ(各部門2作品) 賞金10万円
地域最優秀賞(各部門16作品) 賞金5万円
地域優秀賞(各部門16作品) 賞金2万円
地域特別賞(各部門16作品)
敢闘賞(上位30%の作品)
ベストエコロジー賞(6作品) 賞金5万円
エコロジー賞(31作品) 賞金2万円
ベスト空間デザイン賞(18作品) 賞金5万円
空間デザイン賞(約100作品) 賞金2万円
※各賞に記念盾を贈呈します 。