株式会社LIXIL(以下 LIXIL)は、設計支援ツール「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」に業界初※1となるHEAT20の地域補正機能を追加し、2024年3月1日より提供を開始します。
※1 LIXIL調べ、HEAT20の地域補正値の採用を支援する無償ツールとして
HP: https://www.biz-lixil.com/service/proptool/shoene/
近年、住宅に備えるべき断熱性能として、暖房期の最低室温の確保と暖房エネルギー削減の両立を目指したHEAT20への注目が高まっています。また、HEAT20は気候や地域特性が多岐にわたる日本において、建設地に見合った断熱性能を確保できる点も特色の一つです。
HEAT20は建設地の最寄りのアメダス観測所(約800地点)の気象データに基づき、必要な断熱性能値を地域毎に補正して求めるため、精緻な断熱性能を求めることができます。しかし、この地域補正の必要性についてはあまり周知が進んでおらず、手間も要することから、代表都市における必要断熱性能として例示されている値を、所在する地域区分の全域に共通した基準値として用いられているケースが多いのが現状です。
そこで、LIXILはHEAT20の地域補正を簡単にするために、建設地の住所を入力するだけで最寄りの複数のアメダス観測所を地図上にプロットし、建設地からの距離や標高差、暖房負荷も表示する技術を開発し、住宅の設計者様に無償提供している「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」の機能として追加し、公開します。※2これにより、アメダス観測所を選択するだけで、地域補正された断熱性能値※3を一目で確認することが可能になります。また、設計している住宅の地域補正値への適合判定や、エンドユーザーさまにHEAT20や地域補正を説明するための提案書も自動で出力されますので、これまで以上に、住宅事業者様はHEAT20の家づくりに取り組みやすくなります。
LIXILでは、今後も住宅の高性能化を推進し、豊かで快適な暮らしの実現に貢献します。
※2 本機能は「HEAT20住宅シナリオの普及に寄与するツール」として、HEAT20公式HPでも紹介される予定です。
※3 HEAT20住宅シナリオの①暖房期最低室温(OT)・3%タイル値と③平成28年省エネ基準からの暖房負荷削減率に対応しています。
〈参考資料〉
■HEAT20の外皮性能について
断熱性能等級4〜7などは8つの地域で区分し断熱性能の基準を定めているのに対し、HEAT20は建設地の最寄りのアメダス観測所(約800地点)の気象データに基づき、必要な断熱性能値を地域毎に補正して求めるため、より精緻に建設地に見合った断熱性能を確保できます。
しかし、この地域補正の必要性についてはあまり周知が進んでおらず、手間も要することから、以下の表のように「東京のG2:UA=0.46W/(m2K)」等の代表都市における必要断熱性能として例示されている値が、その代表都市が所在する地域区分の全域に共通した基準値として用いられているケースが多いのが現状です。
代表都市における必要断熱性能値
一方、代表都市よりも寒冷な地域では暖房期の最低室温や暖房エネルギー削減量がHEAT20の住宅シナリオの基準を満たしていない可能性もあります。(下図の長岡市・金沢市・京都市等の地域が該当しています。)
HEAT20 G2の代表都市の必要断熱性能値と地域補正で求めた必要断熱性能値の違い
■LIXIL 省エネ住宅シミュレーションについて
HP:https://www.biz-lixil.com/service/proptool/shoene/
設計者様は「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」でアメダス観測所を選択するだけで、地域補正された断熱性能値を一目で確認することが可能です。また、設計している住宅の地域補正値への適合判定や、さらにエンドユーザー様にHEAT20や地域補正を説明するための提案書も自動で出力されます。
アメダス観測所選択画面 HEAT20地域補正説明用提案書
■その他LIXILのHEAT20訴求への取り組みについて
多くの方にご視聴頂き、住宅事業者様がエンドユーザーさまへHEAT20の家づくりをお勧めし易くなったと、大変ご好評を頂いています。
「HEAT20の家づくり」 動画(Youtube)
https://www.youtube.com/watch?v=bj6CMEbDba0
■提供地域
全国
■提供時期
2024年3月1日(金)〜