“最新のトイレ”と聞くと、洗練されたデザイン、優れた洗浄機能や汚れが付きにくい技術、最近ではアプリとの連携機能などが思い浮かぶかもしれません。トイレの機能は目覚ましい進化を遂げる一方で、「用を足した後に水で流す」という、水洗トイレの基本的な仕組みは、何世紀にもわたって変わっていません。しかし、こうしたこれまでの常識に捉われない、まったく新しいアプローチで、トイレの「再発明」を目指す取り組みが進んでいます。
米ジョージア工科大学1のShannon Yee教授2は、このトイレの「再発明」に10年以上にわたって挑んできました。例えば、異物をトイレに流してしまったらどうなるかを調べるために、ごみ袋やおもちゃの車を実際に流してみるなど、さまざまな実験を繰り返し、時には「排泄物が6メートルも上に吹き出して、天井に飛び散ってしまった」こともありました。
「トイレの話の素晴らしいところは、誰でも共感できるということなんです。トイレはみんなが使うものですからね。その半面で、非常に深刻な側面を持ったテーマでもあります」とYee教授は言います。