Newsroom|株式会社LIXIL

情熱と創造力が生みだすイノベーション:藤原未帆さんの挑戦

作成者: LIXIL|2025年07月22日

自己紹介をお願いします。

藤原未帆です。LIXIL ハウジングテクノロジー 商品開発・デザイン本部 ビジネスインキュベーションセンターに所属しています。私にとってLIXILは自分らしく自分のキャリアを見つけながら 成長し続けることができる会社だと思っています。

LIXILでどのような仕事をしてきたのですか? 

私は技術職で入社して、最初の配属がリフォーム関係のサッシ商品の開発部門でした。そこで4年間、商品開発に関わるスキルを学びました。サッシ商品の開発は学ぶことが多く、とても充実した仕事だったのですが、商品開発以外のビジネススキルやお客様とのつながりなど、他の側面も知りたいと思うようになりました。そんな時に、新しい発想の事業を育てるビジネスインキュベーションセンターの公募を知り、応募しました。

私が手掛けた一番大きな仕事は、マグネットで壁に愛猫のキャットウォークをレイアウトできる「猫壁(にゃんぺき)」の開発と商品化です。取り付け位置を簡単に変えることができ、愛猫の年齢や性格に合わせて遊び回れる環境を作ることができます。人がいる空間で、ワンちゃん、ネコちゃんと一緒に住むとなると、やっぱりいろいろな困りごとが出てきます。そういった困りごとを解決するために考えたのがこの「猫壁」なんです。

大半のエンドユーザーさまは、家を自分で変えられるとはあまり思っていないし、自分の趣味や発想で住まいを工夫することができると知っている方はすごく少ないと思います。「猫壁」には、ペットのための工夫をきっかけに、ご自身の住まいを変えていく楽しみにも気づいていただきたいという思いもあります。

この商品の担当者として企画開発から営業まですべてを1人でコントロールしていくという立場になったことで、自分が知らなかった世界がたくさん見えてきました。 一つの事業にはいろんな側面があり、自分で実践してみると、とても勉強になりましたし、実行することの難しさなどを自分の経験として学ぶきっかけにもなりました。

LIXILで働く中で、モチベーションが上がったり、やり甲斐を感じたりした出来事を教えてください。

新しい発想の商品である「猫壁」のアイデアを思いついた時、それが皆さんのサポートを受けながら商品として完成した時、さらにお客さまから様々なフィードバックをいただいた時などはいつも仕事に対する意欲が増し、やり甲斐を感じました。 

猫壁の開発作業は1枚の絵からスタートしました。マグネットで配置ができるキャットウォークがあったらいいんじゃないかというコンセプトを絵にしたとても簡単なパワーポイントのスライドでした。

そして、多くのお客さまと会い、ペットとの暮らしにどんな困り事があるかなどをうかがいました。そうした調査の結果、マグネットで脱着するキャットウォークというアイデアがその解決策になりうることが分かり、それから1年半ぐらいで商品ができあがりました。

「猫壁」はただ商品を売って終わりではありません。その後もお客さまとずっとつながり続けるからこそ意味があるビジネスモデルを目指しました。

お客さまとのつながりの中で得た情報には大きな価値があります。商品の改善点ということだけではなくて、私たちの側が気付いていない猫壁の良さをお客様からフィードバックとしていただくことがとても多いんです。収益性はもちろん重要ですが、お客さまとの関係から得られる収益以外の価値を、私たちの商品サービスの源にしていきたいと思っています。

こういったビジネスモデルがうまくいくようになれば、猫壁にとどまらずLIXILの商品全体に活用でき、お客さまとの関係を維持することが自分たちのブランド価値の向上につながっていくという形を作っていけるのではないでしょうか。 

LIXILでの仕事にどんな魅力を感じていますか?

LIXILの魅力は、従業員のチャレンジを奨励する社内文化があること、多様な意見を受け止める寛容さがあること、スキルアップや家族への配慮を支えてくれる様々な支援制度があることなどで、まさに「A Home for Everyone - 誰もが自分らしく働ける場所」という環境が実現できていると感じることが多いです。

私が開発業務に携わりながら、もっと事業の全体像を知りたいと思うようになった時、当時の上長にはすごく親身に相談に乗ってもらいました。その時、自分はまだまだ未熟でいろいろな仕事をこなしていけるほどのノウハウも、知識も、経験もなかったのですが、それでも新しいことにチャレンジさせてもらえる雰囲気がありました。

多様な意見を許容する社風には、現場に活力をもたらす効果があると思います。私自身は全ての領域でスペシャリストではありませんが、私たちのチームは多様な専門性を持ったメンバーが集まっています。チーム構成も若く、ほとんどが同年代、同年齢です。それぞれの専門性や得意なところをさらに生かしていくには、自由に発言できる環境を作ることが大事で、それがチームリーダーである私がやるべきことだと考えています。

完璧を追い求めないという雰囲気を作れば、メンバーから多様な意見が出やすくなるんじゃないかなと考えています。特に私たちは若いチームなので最初から完璧なものが出るとは考えていません。そうではなく、アイデアをたくさんいっぱい出すということの方が重要かなと感じています。

LIXILが従業員のために、経験がなくてもチャレンジできる環境が整えられているだけではなくて、実行に移せる、長いスパンで見守ってくれている、ということもとても重要だと思います。 時には立ち止まったり、失敗することもありますし、そうした時にもう一度自分で考えて再起できるという余白があり、だから思い切ってチャレンジすることがができます。 

従業員へのサポート制度として私が活用しているのは、まずは在宅勤務、そしてスーパーフレックス制度ですね。例えば、家族のことなどで家にいなければならない時期が長く続いたりしたこともありましたが、そういった時に2つの制度が使えることで家庭と仕事を両立させることができました。また、スキルアップのための様々なサポートもすごく手厚いと思っています。

LIXILでのキャリアをめざしている人に一言お願いします。

LIXILが日々の業務の中で実践すべきこととして「LIXIL Behaviors(3つの行動)」を掲げていますが、これはどのような仕事にとっても成果を出すための重要な行動規範だと思っています。

この中で私が一番大事にしているのは「Do The Right Thing(正しいことをする)」です。 事業の立ち上げを全くやったこともなくて、 知らないことや経験のないことばかりでも、自分が判断しなければならない局面は多くありました。社内外を問わずいろいろな方に意見を求め、多くのことを教えていただき、最後は自分が一番正しいと思える判断を下してきました。

自分が望むキャリアを実現するには、様々なチャレンジをする必要があります。スキルがなくてもチャレンジができ、努力して頑張れるさまざま様々な機会を与えられていること、それはとてもすごく重要だなと思っています。そういった会社の制度や取り組みに支えられたからこそ、自分が成長できていると私は感じています。

2024年3月インタビュー時点