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環境や人体への有害な影響も懸念されるPFAS 浄水カートリッジのPFOSおよびPFOA(PFASの一種)除去試験結果のお知らせ

作成者: LIXIL|2023年09月01日

近年、自然界には存在しないはずの化学物質、有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が全国各地で相次いで検出され、発がん性や子どもの発育への影響など、人体への有害性が懸念されています。
この度LIXILでは、浄水器協会(JWPA)で定められた規格基準(JWPAS B基準)に規定された試験方法により、新たにPFASの一種であるPFOS、PFOAについて自社浄水カートリッジでの除去試験を実施し、以下(一覧参照)の浄水カートリッジでPFOS、PFOAの除去を確認できました。同時に、当社浄水カートリッジの模倣品、互換品(非純正品)の一部商品においても、無作為に購入し、除去試験を実施したところ、合格基準に満たない結果となりました。 
今後、現在販売中の自社ブランド(LIXIL、INAX)すべてのキッチン用浄水カートリッジ(一部OEM品を除く)について試験を実施し、試験結果を順次公開予定です。また、よりご安心してお使いいただけるよう、製品パンフレットならびに取扱説明書、個装箱の表記についても順次上記の情報を盛り込んだ内容に変更します。

■浄水カートリッジにおけるPFOS・PFOA除去試験
◇試験方法
水道水の「水質管理目標設定項目27項目」に設定されたPFOS及びPFOAの濃度の水を各浄水器で80%以上除去できることを第三者試験機関にて確認(浄水器協会自主規格※1による試験に準ずる)しました。

◇浄水カートリッジにおけるPFOS・PFOA除去試験結果

LIXIL純正品浄水カートリッジのご使用をお勧めします
LIXILの浄水カートリッジは、浄水性能・製品本体の性能を十分に発揮するために、開発・研究を重ねており、セラミックフィルターの製造、活性炭のブレンド、そしてカートリッジの組み立てに至るまで、すべてを自社の手で製造しています(一部OEM品を除く)。また、製造後には、水質などの評価、安全性や成分分析評価も実施。水の専門チームが一切の妥協を排して、すべての工程と品質を管理し、高いクオリティを追究しています。自社内で整えられた高度な検査体制浄水カートリッジ・水栓の性能を維持し、安定して使用いただけるよう、浄水カートリッジはLIXIL純正品のご使用をお勧めします。※3
なお、当社では、消費者の皆さまの安全を守り、確実に正規品をお届けするために、当社が運営しているLIXIL公式通販サイト/リクシルストアで浄水カートリッジをご購入いただくことを強く推奨しています。以下LIXIL公式通販サイト「リクシルストア」にて、LIXILブランドすべての浄水カートリッジを販売しています。

<お申し込み方法>
◇LIXIL公式通販サイト「リクシルストア」
オンライン:https://store.lixil.co.jp/(24時間受付)
電話:0120-1946-01(月~金9:00-17:00受付、祝日・年末年始 夏季休暇は除く)

※1:JWPAS B.210 浄水器の除去性能等試験方法に関する規格基準
※2:無作為に購入した互換品の試験結果であり、すべての互換品の性能を示すものではありません。
※3:LIXIL純正品以外の浄水カートリッジや部品を使用したことによる故障は、保証期間内や保守契約期間中でも有償修理となりますのでご注意ください。LIXIL純正品以外の浄水カートリッジが必ず不具合を起こす・性能を満たしていないと断定しているわけではありません。

■参考
・有機フッ素化合物(PFAS)とは
PFASとは4700種を超える有機フッ素化合物の総称です。自然界で分解しにくく水などに蓄積することがわかったほか、人への毒性も指摘されており、国際条約で廃絶や使用制限をしています。
近年、有害性や蓄積性が明らかになり、製造・使用が制限されていますが、一部地域の水道水から検出されており、社会問題となっています。

・PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とは
PFOS とはペルフルオロオクタンスルホン酸(Per Fluoro Octane Sulfonic acid)の略称で、有機フッ素化合物の一種です。PFOS は1940 年代にアメリカで開発された界面活性剤で、耐熱性、耐薬品性など非常に優れた安定性を持ち、表面張力を大きく低下させることなどから、撥水剤や紙・布の防汚剤原料、航空機火災に対応する泡消火剤成分などとして幅広く使用されてきました。

・PFOA(ペルフルオロオクタン酸)とは
PFOAはPFOSと同様の性質を持つ類似化合物のペルフルオロオクタン酸(Per Fluoro Octanoic Acid)の略称で、フライパンのテフロン加工や食品包装紙の撥水加工の際の原料などとして幅広く利用されてきました。
日本でも2010年にPFOSが、2021年にPFOAが規制対象物質に指定されました。2020年には、厚生労働省がPFOS・PFOAのいずれも水質管理目標設定項目に追加し、暫定目標値としてPFOS・PFOAの合計で50ng/L以下と設定しました。なお、環境省では、PFOS・PFASを要監視項目に追加し、指針値(暫定)としてPFOS・PFOAの合計で50ng/L以下と設定しています。

[出典]
厚生労働省水道水質管理の最近の動向について 2022.11.30
環境省水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の施行等について(通知) 2020.05.28