株式会社LIXIL(以下 LIXIL)は、断熱リノベーションの実例集『私の断熱ライフ』を展開いたします。そしてこの度、第1弾として、築38年の日本家屋を活かして子育てにも対応した二世帯住宅へフルリノベーションした事例を公開しましたので、お知らせします。
<『私の断熱ライフ』vol.1の内容を掲載>
稜線美しい各務原アルプスの麓、岐阜県各務原市で、ご両親と娘さんご夫婦、お子さんの三世代で暮らすI様。当初は、実家を出て子世帯だけの家を新築する計画を進めていたものの、自分たちは快適な新しい家に暮らし、両親は二人きりで冬寒く夏暑い、古く大きな家に暮らすことに違和感を感じるようになった。そこで、みんな一緒に快適に暮らせる家にしようと決断し、リノベーションに方向転換。築38年の日本家屋を活かした二世帯住宅へのリニューアル計画をスタートさせた。
リノベーションをするにあたり、家族それぞれの想いを娘さんが語ってくれた。「父は今の家への深い愛着があって、歴史ある屋根瓦や柱・梁・欄間もできるだけ残したい。母は主婦としてずっと感じてきた寒さ暑さの解消と、私たち子世帯との程よい距離感を保てるようにしたい。そして私は子どもたちと楽しく暮らせるようワクワク感のある家にしたいという夢がありました」そんな想いを担当した工務店さまが丁寧に聞き取って対応してくれたことに満足しているという。
岐⾩県各務原市I様邸
「三世代みんなで快適に楽しく暮らせる家にしたい。」というおもいで、築38年の⽇本家屋を活かして⼦育てにも対応した⼆世帯住宅にリノベーション。今の家への愛着を残しながら⾒事に再⽣した。
特にリノベーションのポイントになったのが家の断熱性だった。「とにかくわが家は、土壁を使った典型的な田舎の家なので、冬場は家の中でも1℃・2℃になるような環境。大袈裟ではなく寝る時も布団から手を出していられないくらいで、子どもたちは手足や耳まで、しもやけになるほどでした」とご家族が口を揃えて語るほど、冬の寒さはすごかったらしい。石油ファンヒーターを各部屋に置いて暖をとっていたものの、就寝時に暖房を消すと急激に室温は下がり、暖房をしない水まわりや廊下はさらに寒い状況だったという。
しかし、そんな寒さとの戦い、冬の暮らしは断熱改修で劇的に変わったようだ。「まず、子どもたちは、しもやけにならずに冬を過ごせました。暖房もエアコンだけで十分暖かく、特に寒さに弱い父が電気毛布を使わなくなり、夜中に何度もトイレに行くこともなく、ぐっすり眠れるようになったと喜んでいます」そう語る娘さんに続きお母様も「朝一番、台所仕事をする時、自分だけ寒い思いをしているという苦痛や、家の中で着込むこともなくなり、家族みんなが快適に暮らせるようになって満足しています」と大絶賛。同じような暮らしをされているご近所の方たちに家の暖かさを話したところ、びっくりされたという。
もちろん断熱性だけではなく、不安だった耐震性も強化した。愛着ある家の姿やしつらえの面影は残しつつ、新築の高性能住宅と遜色ない暮らし心地の住まいへと再生。また、客間などの無駄なスペースをなくして間取りを一新することで、すべての空間が機能する子育てにも適した二世帯住宅へとリノベーションすることに成功したのだ。
40年近い歴史を刻んだリノベ前の姿(写真左)。その魅力を残しながら、玄関や窓、外装などを最新のものにアップデートし、さらに立派な佇まいになりました。
リビングからつながるダイニングキッチン(写真左)は、使いやすいオープンスタイル。親世帯のLDK(写真右)を別に設け、程よい距離感のある暮らしを実現しました。
娘さんの夢であった、子どもたちと楽しく暮らすためのワクワク感のある家は、 水まわりの壁色やクロスの柄など、住まいの様々なところで工夫されている。
寒い冬でも家族みんなが快適に、子どもたちものびのびと過ごせるリビング。 石油ファンヒーターやコタツも不要で、空間を最大限活かすことができる。
断熱性能の高い家は、上下の温度差が少ないため、足元がヒンヤリといった心配がなく、座り込んで遊ぶ子どもたちにも安心。
冬の過酷な暮らしからの解放を目指したI様邸のリノベーションの立役者となったのは、先進の断熱改修であるLIXILの「まるごと断熱リフォーム」。まずは計画の段階で専門家による建物の調査・診断を実施した。最新鋭の診断システムにより、住宅の壁をこわすことなく、建物の断熱性能と断熱仕様を把握し、断熱改修後に目指す断熱性能値まで「改修提案書」で確認できるため安心感もある。
実際の改修工事では、壁の断熱材に「スーパーウォールパネル」を使用し、サッシには樹脂とアルミのハイブリッド窓「TW」を採用するなど、新築の高性能住宅レベルの断熱性能を実現可能に。断熱改修工事後には、断熱性能を高めるのに重要な気密の測定も実施され、性能報告書が発行される。
また、建物を解体するフルリノベーションの場合は仮住まいも必要だが、耐震・劣化に問題がない建物であれば、既存住宅の外装の上から断熱施工を行う工法で、住みながらの施工も可能な場合があり、事情に合わせて検討できるのも魅力となっている。
事前の現地調査の結果、構造に大きな損傷や腐朽がなかったため、既存の躯体を活かしたリノベーション工事を実施。
Reform Data
延床面積:69.7坪/木造2階建/築年数:1984年着工・築38年/エリア:岐阜県 断熱リフォームによる性能改善:省エネ区分 6地域 改修前5.15W/m²K→改修後0.46W/m²K
ご両親や⼦どもたちへの深い想いから、新築の計画を取りやめ、ご実家のリノベに⽅向転換されたI様。ご家族それぞれの想いをカタチにする、幸せな家づくりのお⼿伝いができたことを⼤変嬉しく思います。⽴派な⽇本家屋の魅⼒を残しながら、⾼ 性能化や空間デザインで新たな価値を⽣み出す。これからの家づくりの選択肢となるのではないでしょうか。
株式会社三光⼯務店
代表取締役社⻑ 三尾尚⼦
まるごと断熱リフォームは、今ある住まいを、一棟まるごと断熱改修することで高性能住宅化できる先進の工法。すぐれた性能の断熱材により、壁・天井・床をしっかり覆い、高断熱の窓や玄関ドアに交換。外気温の影響が少なく、快適・健康・省エネを実感できる暮らしを実現。