株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、耳が不自由な方にも安心して商品相談をいただけるように、LIXILオンラインショールームでAI音声認識を活用した文字起こし*アプリ「AmiVoice ScribeAssist」を活用した接客サービスを12月から開始します。
*人間の発する音声をAIが解析し、テキスト化する技術
世界保健機関(WHO)によると世界人口の約15%(約10億人)の人が何らかの障がいを持っていると言われています。その数は人口増加や高齢化に従って増加すると予想されています。日本の聴覚・言語障がい者数は、全国で約34万人*おり、そのうち65歳以上が約8割を占めると推定されています。
*厚労省「平成28年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)
LIXILは「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というパーパス(存在意義)の元、コーポレート・レスポンシビリティミッションのひとつに「多様性の尊重」を掲げ、年齢、性別、障がいの有無などを問わず、すべての人びとの生活の質の向上に貢献するユニバーサルデザイン(UD)に基づく商品やサービスの提供に取り組んでいます。
LIXILのユニバーサルデザインの取り組みのひとつとして、聴覚障がい者のある方や加齢性難聴の方などで耳が不自由な方に、さらには日本語を使う外国人の方への日本語理解の補助として、快適にオンライン接客を受けていただけるよう、コーディネーターの話した内容を文字表示する新サービスの提供を開始します。
LIXILオンラインショールームは、お客さまが自宅にいながら、Web会議システムのZoom画面を通して、オンライン上でショールームコーディネーターと商品のご相談ができるサービスです。ご要望をうかがったり、プランのお見積りや3Dの完成予想イメージを説明する際、「AmiVoice ScribeAssist」を使ってコーディネーターの音声を自動で画面下段に文字表示することで、お客さまとのコミュニケーションをスムーズに行うことができます。
ご利用の際には、LIXILオンラインショールームご予約サイト(https://srentry.lixil.co.jp/online)に設けた専用の入り口からご予約をいただけます。接客は研修を受けた専用のコーディネーターが対応します。
AI音声認識システムアプリを使ったオンラインショールーム接客時の投影画面
コーディネーターの発した音声が画面下に文字としてリアルタイムで自動的に表示されていきます
LIXILオンラインショールームご予約サイト
(https://srentry.lixil.co.jp/online)に設けた専用の入り口から予約いただけます
今回の展開にあたって、社内の聴覚障がいを持つ従業員がモニターとなるなど、従業員が部門を超えてサービスの構築に積極的に参加しました。
LIXILでは、このようにさまざまな個性を持つ従業員の英知や視点を活用することで、多様なニーズに対応する製品やサービスを生み出すことができると考えています。そのための環境づくりとして、今後もインクルーシブな企業文化の醸成を目指して「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」を推進していきます。
<参考資料>
■LIXILオンラインショールーム
LIXILオンラインショールームには、予約ありの「予約してオンライン相談」と予約なしの「今すぐ相談」があり、「予約してオンライン相談」は、1回約60分間、オンライン予約専用サイトから、相談したい商品項目、希望の日時を選択いただければ、LIXILからご相談内容の確認や接続方法とURLなどをメールにてお知らせいたします。無料で何度でもご利用いただけます。
LIXILオンラインショールームは、コロナ禍におけるソリューションとしていち早く全国で展開し、サービス開始より利用件数も高い伸びが続き、累計120,000組以上(2022年10月末時点)のお客さまにご利用いただいています。
また、お客さまアンケートなどを通じて、オンライン相談の時間・地理的制約がない点が、ユーザーメリットとして、ご認識いただけていることが確認できています。たとえば同じ60分間の接客でも、館内での対面接客と比べてオンライン接客のほうが満足度が高いという結果(満足度93 %)が得られており、LIXILは、コロナの有無に関わらず、対面とオンラインの利点を組み合わせたハイブリッド型のサービスを提案しています。
LIXILオンラインショールームご予約サイト:https://srentry.lixil.co.jp/online
■AI音声認識を活用した文字起こし支援アプリ「AmiVoice ScribeAssist」
「AmiVoice ScribeAssist」は、株式会社アドバンスト・メディアが提供するAI音声認識を活用した文字起こし支援アプリです。音声認識ソフトウェア・クラウドサービス市場シェアNo.1*のAI音声認識「AmiVoice」を搭載し、リアルタイム認識・バッチ認識に対応しており、会議音声の録音、音声認識、テキストの編集、文字起こし内容の出力までをワンストップで行えます。WEB会議や商談など対面・非対面を問わず幅広いシーンで利用されています。リアルタイムの音声が画面下に1、2行の文字として表示(サブタイトル表示)、または、接続中のすべての音声が画面右側に時系列で文字表示(フルトランスクリプト表示)が選択できます。
*ecarlate「音声認識市場動向2022」
「AmiVoice ScribeAssist」:https://www.advanced-media.co.jp/products/service/scribeassist
■「多様性の尊重」と「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」
LIXILは、2017年に設定したCR戦略の3つの重点取り組み分野の一つとして、「多様性の尊重」を掲げ、
多様な従業員の英知や視点を活用し、年齢、性別、障がいの有無を問わず世界中の様々な人びとの生活の質の向上に貢献するとしてます。
この実現のために、ユニバーサルデザイン(UD)に基づく商品やサービスの提供をはじめ、「ユニバーサル・ラン〈スポーツ義足体験授業〉」やオリジナル出前授業などを通じた社会への啓発活動に取り組んでいます。
また、多様な従業員の潜在能力を引き出すことができるインクルーシブな環境の構築も重要であると考え、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」を推進しています。D&I戦略として、2030年までにLIXIL全体にインクルージョンの文化を定着させ、ジェンダー不均衡を是正する目標を掲げています。D&I推進の重要な柱の一つとして、障がいのある方が活躍しやすい職場づくりに注力しています。
この一例として、従業員同士のつながりを強化し、インクルーシブな職場環境を創出するために、5つ(障がい、性的マイノリティ、ジェンダー平等、多文化、働く親と介護)のグローバル規模の従業員リソースグループ(Employee Resource Group)をつくり、活動しています。今回のサービスもこの中の障がいグループの日本人メンバーが協力しています。
こうした多様性の尊重に関する社内外の活動が評価され、2022年11月に、LGBTQ+ などの性的マイノリティに関する取り組み評価指標「PRIDE 指標2022」において、6年連続で最高評価の「ゴールド」を受賞しました。
LIXILリリース「PRIDE 指標2022において6年連続で最高位ゴールドを受賞」:
https://newsroom.lixil.com/ja/20221111_02
LIXIL は今後も、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」を推進し、さまざまな視点を取り入れることで、多様なニーズに対応したイノベーションや持続可能な成長を実現していきます。