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地場工務店の匠が手掛けた断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開 第5弾は、断熱リノベとデザインで新たな命を吹き込む事例を公開
最新のリノベーションを体感できるモデルハウスの実現
株式会社LIXIL（以下 LIXIL）は、地場工務店の匠が手掛けた断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開しています。そしてこの度、第5弾としてSW（スーパーウォール）工法リフォーム加盟店の株式会社 建築のフジサワ（岩手県、代表取締役 藤澤 和也）が手掛けた、築50年を超える平家を最新のリノベーションを体感できるモデルハウスに再生した事例を公開したので、お知らせします。
陸前海岸の代表的な都市のひとつ、岩手県大船渡市に拠点を構え、地域社会に貢献するビルダーを目指して活動を続ける「建築のフジサワ」。1995年に創業、2010年から2代目として家づくりの職人集団を率いる匠（たくみ）が代表取締役 藤澤 和也 氏だ。
藤澤氏は、性能・間取り・デザインはもちろん、家具や庭もコーディネートし、バランスのとれた家と庭、「家庭」の提案を心がけてきた。そうした中で、近年は新築の減少や空き家の増加など、住宅を取り巻く環境の変化を感じ、これから地域工務店として何ができるのかを模索。新築や建替え、リフォームだけでは対応できないと感じ、リノベーションへの取り組みにも着手していた。しかし、新築や建替えではできない大きな可能性を感じていたものの、お客さまの家づくりで実験的な試みを行いたくないという想いがあったそうだ。ちょうどその頃、築５０年を超える空き家と出会ったことがきっかけとなり、自分が思い描くリノベーションによる新たな価値をカタチにしてプレゼンテーションするべく、モデルハウスを建てる計画をスタートさせた。
藤澤氏曰く、さまざまなニーズを想定する中で、リノベーションならではの価値を最も感じているのが家族による住み継ぐための再生だという。
たとえば農家などで広い敷地がある場合、子世帯の新居を敷地内に建てることがある。しかし、先のことを考えた場合、母屋を断熱リノベして２世帯住宅にするという選択肢もあり、ランニングコストの面でもメリットが大きい。しかも、親世帯も快適に暮らすことができる上、子どもたちが住み継いでくれることによる満足度も高い。住宅メーカーの場合、基本的には新築提案であることを考えると、断熱リノベという提案ができるのは地域工務店ならではであり、そこに使命を感じているそうだ。
今回のリノベーションで苦労した点を匠に尋ねると、すかさず基礎だったとの回答が。ブロック基礎だったようで、耐震性を担保するために、一旦壊して新しい基礎をつくったほうが良いのではないかと
検討も行ったが、敢えて補強する方法を選択したそうだ。実際、２棟分の基礎をつくるくらいの労力とコストがかかったそうで、現実的ではなかったとしながらも、今回の経験がお客さまへの提案時の判断材料になると藤澤氏は語ってくれた。そういう意味では、新築と比べて労力やコストの負担が大きい面もあるが、断熱性を高めるための改修工事については、LIXILの「まるごと断熱リフォーム」を採用することによって施工がスムーズで高い性能値を実現しやすいという安心感があったそうだ。
匠にとって断熱リノベの取り組みはまだ始まったばかりだが、地域工務店の使命として住まいづくりの選択肢を広げるという、その手応えは掴めたのではないだろうか。
築50年を超える建物ということで、室内は何度もリフォームを行っているものの、構造や基礎部分は時代を感じさせる状況で、負荷の大きな改修工事となった。
After延床面積：34.06坪／木造平屋／築年数：1969年竣工・築55年／エリア：岩手県 花巻市
断熱リフォームによる性能改善：省エネ区分 3地域
改修前不明→改修後 0.18W/（m²・K）・C値0.19
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