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    LIXILとユニセフのグローバルパートナーシップを通じて、世界で1,270万人の衛生環境の改善に貢献

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    • パートナーシップを3年延長し、エチオピア、インド、インドネシア、ケニア、ナイジェリア、タンザニアにおける衛生市場の強化に向けて連携を加速
    • 過去5年間のパートナーシップの活動を振り返り、6か国における衛生市場強化に向けた教訓をまとめた報告書を公開

    東京/ジュネーブ -  株式会社LIXIL(以下 LIXIL)と国際連合児童基金(以下 ユニセフ)は、2018年に世界の衛生環境の改善に向けてグローバルパートナーシップを締結し、これまで5年間にわたり協働で取り組んできましたが、このパートナーシップを2027年まで延長し、取り組みを加速させることを発表しました。

    過去5年間、両者はエチオピア、インド、インドネシア、ケニア、ナイジェリア、タンザニアの6カ国において、より多くの人びとが手ごろな価格帯で、安全な衛生設備を利用することができるよう取り組みを推進し、これまでに1,270万人の衛生環境の改善に貢献しました。

    ユニセフの民間支援企画調整局長のCarla Haddad Mardini(カーラ・ハダッド・マルディニ)氏は次のようにコメントしています。「安全に管理された衛生設備¹が利用できないことで、世界中の子どもたちやその家族は深刻な影響を受けています。不衛生な水や劣悪な衛生環境に起因する疾患によって、1日に約1,000人の5歳未満の子どもが亡くなっています。LIXILとのパートナーシップによる活動を通じて、多くのコミュニティにおいて、衛生環境を改善することの重要性に対する理解が高まり、改善されたトイレ²や衛生関連サービスに対する投資が加速しました。しかし、世界ではいまだ35億人もの人びとが安全に管理された衛生設備を利用できない環境で暮らしており、こうした課題に対応するため、私たちは取り組みをさらに強化していく必要があります。適切な衛生設備を利用できるようにすることで、人びとの健康的な暮らしと福祉を促進し、誰もが自分らしく生活することができる環境の構築につながります。」

    低所得国における衛生環境の改善は、現地の人びとが自らの資金で、自分で選んだトイレを供給業者から購入することによって実現しているケースがほとんどです。しかしながら、貧困世帯を抱えるコミュニティでは、手頃な価格の製品の選択肢が少ないことや、トイレを設置する職人の不足、資金繰りといった様々な障壁によって、トイレの購入に資金を充てることが難しいという状況があります。ユニセフとLIXILのパートナーシップでは、活動を展開する各国において、このような障壁を取り除くため、様々な活動を実施しています。例えば、適切な衛生習慣を普及させるため、政府の保健推進員への支援、トイレを施工する職人の訓練、少額融資の促進に加え、LIXILが展開するソーシャルビジネスSATOを通じて、手頃な価格の衛生設備の提供拡大など多岐に渡る取り組みを行っています。

    また、活動の成果の一つとして、市場ベースのアプローチにより、政府からの衛生環境改善のための220万ドルの投資や、銀行および少額融資機関からの約490万ドルの融資など、公共部門と民間セクター双方からコミュニティへの投資を促進することができました。

    LIXILのインパクト戦略委員会委員長のJin Montesano(ジン・モンテサーノ)は次のようにコメントしています。「ユニセフとのパートナーシップは、革新的な衛生ソリューションを通じて世界中の人びとの健康と生活の質の向上を目指すLIXILの取り組みの中核をなすものです。この度、パートナーシップを更新し、衛生環境の改善が最も求められる地域の人びとに対して、安全な衛生設備を手の届く価格で提供できるよう、市場ベースのアプローチの推進に引き続き注力してまいります。」

    2018年から2023年の5年間に渡るパートナーシップの活動の詳細については、パートナーシップ報告書でご紹介しています。

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    【ご参考:対象国における活動ハイライト】
    本パートナーシップによる活動を展開する6カ国において、2022年から2023年の2年間で次のような成果が得られています。

    エチオピア

    • 836,100人がSATOおよびその他の衛生製品の利用を通じて、改善された衛生設備の利用が可能となりました。(新たな補助金によって472,680人、市場ベースの衛生プログラムを通じて363,420人が恩恵を享受)
    • ユニセフは、9つの国および地方自治体の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • パートナーシップを通じた取り組みにより、6つの消費者向け融資の仕組みと製品が提供されるようになりました。

    インド

    • ビハール州政府およびオリッサ州政府による戦略的介入が間接的に寄与し、1,570,948人が少なくとも基本的な衛生設備³を利用できるようになりました。このうち、1,291,662人は、安全に管理された衛生設備を利用しています。
    • 1,429,590人が基本的な手洗い設備を利用できるようになりました。
    • ユニセフは、12の州政府の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • 118,153人の消費者に2,940,000米ドルの少額融資が実施されました。
    • 816,460米ドルの政府による公的資金が地方グループの能力開発とインセンティブに利用されました。

    インドネシア

    • 442,876人が家庭と公共施設の両方で、少なくとも基本的な衛生設備を利用可能となりました。うち、318,950人は安全で管理された衛生設備を利用しています。
    • ユニセフは、11の国および地方自治体の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • パートナーシップの活動により、消費者主導で設置された12の衛生設備(トイレ)と手洗い設備が利用可能となりました。
    • パートナーシップの活動により、6つの消費者向け融資の仕組みまたは製品が提供されるようになりました。321人が利用可能になり、合計10,000米ドルの融資が実施されました。
    • 7つの情報管理システムが強化されました。

    ケニア

    • パートナーシップの活動により、7つの郡の534,719人が少なくとも基本的な衛生設備を利用できるようになりました。このうち、461,986人は安全に管理された衛生設備を利用しています。
    • 207,682人以上が基本的な手洗い設備を利用できるようになりました。
    • ユニセフは、8つの国および地方自治体の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • 学校トイレ改善プログラム(STEP)を通じて、6つの郡にある56校の9,500人以上の生徒が学校で安全なトイレを利用できるようになりました。
    • パートナーシップによる活動を通じて、国・地方自治体の予算919,141米ドルが衛生環境の改善に充てられました。
    • パートナーシップの活動により、7つの消費者向け融資の仕組みまたは製品が利用可能となりました。また、4,287人が利用が可能になり、合計307,215米ドルの融資が実施されました。

    ナイジェリア

    • 617,821人が少なくとも基本的な衛生設備を利用できるようになりました。このうち、381,513人は安全で管理された衛生設備を利用しています。
    • 462,475人が基本的な手洗い設備を利用できるようになりました。
    • ユニセフは、2つの国および地方自治体の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • パートナーシップの活動を通じて、国・地方自治体の予算85,310米ドルが衛生環境の改善に充てられました。
    • パートナーシップの活動により、5つの消費者向け融資の仕組みまたは製品が利用可能となりました。また、12,989人が利用可能となり、合計945,769米ドルの融資が実施されました。

    タンザニア

    • 1,935,508人が少なくとも基本的な衛生設備の利用ができるようになりました。このうち、343,355人は安全で管理された衛生設備を利用しています。
    • 1,636,682人が基本的な手洗い設備を利用できるようになりました。
    • ユニセフは、1つの国および地方自治体の政策手段の開発や強化を支援しました。
    • パートナーシップの活動を通じて、340,590米ドルの国・地方自治体の予算が衛生環境の改善に充てられました。
    • パートナーシップの活動により、2つの消費者向け融資の仕組みまたは製品が利用可能となりました。また、212人が利用可能となり、合計4,906米ドルの融資が実施されました。

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    1 安全に管理された衛生設備(トイレ)とは、排泄物が他と接触しないように分けられている、あるいは、別の場所に運ばれて安全で衛生的に処理される設備を備えており、他の世帯と共有していない、改善された衛生設備(トイレ)を示しています。
    2 改善された衛生設備(トイレ)とは、人間が排泄物と接触しないよう、衛生的に設計された衛生設備(トイレ)を示しています。例えば、下水あるいは浄化槽につながっている水洗トイレ(水を汲んで流す方式、換気式トイレを含む)、足場付ピットトイレ、コンポストイレなどです。
    3基本的な衛生設備(トイレ)とは、他の世帯と共有されておらず、また、排泄物が衛生的に処理されていない、改善された衛生設備(トイレ)を示しています。改善された衛生設備(トイレ)からの排泄物が衛生的に処理されていない場合、それらの施設を使用している人々は基本的な衛生設備(トイレ)の利用者に該当します。
    (参照元 https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act01_03_sanitation.html)
    ※本リリースはユニセフと共同で発表されたものです。

    ユニセフについて
    ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
    ※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
    ※ユニセフは特定の企業やブランド、製品やサービスを推奨していません

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