LIXIL 2026年3月期通期決算(IFRS) 事業利益、前年比23%増 国内・海外事業ともに収益性が改善
■国内事業は水まわりや断熱製品でリフォーム売上が拡大し、新築需要減少の影響を補う
■海外水まわり事業は住宅需要の本格的な回復が遅れるなか、欧州・IMEA(インド、中東、アフリカ)地域での売上増などが貢献し事業利益が大幅に改善
■差別化された循環型素材の展開を強化し、原材料、エネルギー価格の高騰や安定供給リスクの高まりに対応
株式会社 LIXIL(以下 LIXIL)は本日、2026年3月期通期決算(2025年4月-2026年3月)を発表しました。
LIXIL 社長 兼CEO 瀬戸欣哉のコメント
「2026年3月期は、想定を上回る厳しい事業環境が続きましたが、前年比で増収増益となり、事業利益は期初の業績予想を上回る着地となりました。国内では、新築需要の落ち込みを、継続して注力してきたリフォーム向け販売の伸びが補い、全セグメントで増益となりました。海外では、欧州、IMEAを中心に事業利益を大きく改善することができました。構造改革の効果に加え、高付加価値商品へのシフトが進み、これまで積み重ねてきた戦略的な取り組みが着実に実を結んでいます。
LIXILでは、経営の方向性を示した『LIXIL Playbook』に基づき、外部環境の変化に強い事業基盤の構築を進めてきました。足元の中東情勢などの地政学リスクに対しても、サプライチェーンの最適化をはじめ、変化に先回りした機動的な対応を強化しています。また、アルミスクラップを主原料とする循環型低炭素アルミ『PremiAL』や、廃プラスチックを主原料とする『レビア』など、安定供給と収益性の向上を両立できる環境配慮型製品の開発や拡販を戦略的に進めてきました。先行きの見通しは依然として容易ではありませんが、これまでの変革を止めることなく、収益力の底上げと持続的な成長の実現につなげていきます」
◆決算の概要
売上収益
連結売上収益は、前年同期比0.4%増の1兆5,107億円でした。国内では、水まわり製品でリフォーム需要の獲得が進み、価格改定の効果もあって売上を伸ばしました。ハウジング製品では、リフォーム向け売上が増加した一方、新築需要落ち込みの影響が出ました。国内事業全体の売上は0.5%増の1兆234億円でした。海外事業の売上は前年同期比0.3%増の5,209億円でした。米国や中国では需要低迷が続きましたが、欧州での水栓金具製品の売上増や、中東・インドといった成長市場での需要の取り込みが増収に貢献しました。
事業利益
事業利益は、前年同期から22.9%増の385億円でした。国内事業は新築需要減少の影響を受けたものの、リフォーム向け売上の増加や価格改定が補いました。海外事業では欧州や中東で高付加価値商品へのシフトが進み増益となりました。全体の事業利益率は0.5pt改善して2.5%となりました。
EBITDA
本業による稼ぐ力を示すEBITDA(事業利益+減価償却費)は、前年同期から71億円増の1,216億円でした。
非継続事業を含む親会社の所有者に帰属する最終利益
最終利益は81億円でした。その他費用や金融費用増加の影響があったものの、事業利益の改善と法人所得税費用の減少により、前年同期比では61億円改善しました。
2027年3月期 通期業績予想
売上収益は1兆6,000億円、事業利益は450億円、最終利益は120億円とする計画です。
※なお、上記の次期見通しは現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、リスクや不確実性を含んでいます。昨今の中東地域における地政学的リスクの高まり、それを発端とするサプライチェーンの混乱による資材の調達難、原油価格の高騰並びに石油由来原材料の価格上昇等の不確実性につきましては、現時点においてその影響額を合理的に算定することが困難であることから、本業績予想には織り込んでいません。
期末配当予想
期末配当予想は1株あたり45円で据え置きました。年間配当金は前年と同じく1株あたり90円を予想しています。
事業・地域別の業績
水まわり事業を手がけるLIXIL Water Technology(LWT)の国内事業は、リフォーム向け売上が好調に推移したことで、売上収益は前年同期比2.1%増の3,186億円でした。事業利益は増収効果と価格改定効果により、前年同期比16.8%増の236億円でした。リフォーム売上構成比は1.8pt増の57%でした。
LWTの海外事業の売上収益は、前年同期並みの4,925億円でした。事業利益は欧州・IMEAの売上増や商品ミックスの改善などが寄与し、前年同期から31.2%増の218億円と大きく改善しました。地域別では、欧州地域が4%の増収、事業利益は15%増となりました。水栓金具やフラッシングシステムの売上が好調で、ドイツなど主要市場で販売数量が増えました。IMEA地域は15%の増収、事業利益は4.3倍となりました。インドでの売上成長の継続に加え、中東でも堅調な需要が続きました。アジア太平洋地域の売上は前年並みでした。米国ではリテール向け売上は回復したものの、リフォーム市場の回復には至らず、4%の減収でした。一方、構造改革効果により、3月単月の米国事業の事業利益は黒字となりました。不動産市況の低迷が続く中国は10%の減収でした。
住宅建材事業などを展開するLIXIL Housing Technology(LHT)の売上収益は、前年同期比0.3%減の5,257億円となりました。事業利益は2.6%増の267億円でした。新築向け売上がわずかに減少したほか、アルミ価格高騰の影響を受けたものの、リフォーム売上が好調に推移し、価格改定効果などにより増益を確保しました。環境配慮型製品の展開では、低炭素アルミ「PremiAL」の導入事例が増加しているほか、ビジネスパートナーと連携し、アルミスクラップを再生させるLIXIL独自のエコシステム構築の動きも広がっています。「レビア」でも、製品ラインナップの拡大が進んでいます。
キッチン、洗面、インテリア建材を扱うリビング事業(Living)の売上収益は前年同期比1.0%増の2,076億円、事業利益は8.5%増の78億円となりました。リフォーム向け売上が堅調に推移し、価格改定効果もあって増収増益となりました。
※2026年3月期から新たなセグメントとして「リビング事業」を設置したことに伴い、LWT、LHT両事業の過去の業績数値は新セグメント分類に基づいた記載となっております。
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