これまでのキャリアと、現在のLIXILでの役割を教えてください。
私はITオペレーションサポートの分野で、さまざまな役職や国、業界を経験してきました。そうした経験を活かせる新しい機会を探していた時、グローバルな視点を持つLIXILに惹かれました。LIXILの理念が私の価値観と強く合致していると感じ、入社を決めました。
現在、私は新たに発足した「グローバル・サービス」チームのリーダーとして、LIXIL全体のITサービスを包括的に提供する役割を担っています。様々なプロセスを統合し、全ユーザーがITサポートを簡単かつ効率的に受けられるように、グローバルに標準化されたソリューションを構築しています。部署間の橋渡し役として、チーム間の協働を促進し、全社への新しいツールの導入も進めています。
LIXILでの一日はどのようなものですか?
主に自宅からリモートワークをしています。時差のある海外の同僚からのメッセージを確認することから一日が始まります。その後、日本にいるチームメンバーとの1対1の会議や共同作業のセッションを行います。午前中は日本語、午後は英語でコミュニケーションをとることが多いですね。ここでも、異なる地域をつなぐ橋渡し役を担っています。会議のスケジュールに合わせて柔軟に業務を進められるので、妻と昼食をとったり、子供が学校から帰ってきた時に家にいることができるのは、ワーク・ライフ・バランスを保つうえでとても助かっています。
「他の従業員の仕事を容易にすることがミッション」ということでしょうか?
はい、LIXILで働く皆さんの業務をよりシンプルにすることが私のミッションです。入社したばかりの頃、必要な情報を見つけるのが難しく、誰に質問をすれば良いか分かりにくいと感じた経験が、このミッションに大きく影響しています。私たちの目標は、プロセスを簡素化し、「この質問ならここで解決できる」という明確な窓口を一つにまとめることです。そうすれば、誰でも迷うことなく、すぐに解決策にたどり着くことができます。それがチームとしての最終目標です。
新しい取り組みやイノベーションを行う機会はありますか?
最近では、生成AIという革新的な技術に関わっています。この技術を活用し、業務をどのように効率化し、効果的に進められるかを模索しているところです。まだ不確実な点も多いですが、この技術をどのように活用して従業員の皆さんをサポートし、会社に価値をもたらすかを形作っていくプロセスは、非常にやりがいがあります。
生成AIに関する開発の進展について教えてください。
LIXILでは、全社員の業務効率化を目的とした「AIポータル」と「AIアシスタント」を導入しました。AIは従業員の役割を置き換えるのではなく、あくまで補助する、新入社員が先輩社員をサポートするような存在です。日常的なタスクをAIアシスタントに任せることで、従業員はより付加価値の高い業務に集中できるようになります。
LIXILでの勤務を1年経て、どのように感じていますか?
LIXILへの入社を決めた大きな理由の一つに、「A Home for Everyone - 誰もが自分らしく働ける場所」がありました。このビジョンは、LIXILが従業員一人ひとりの意見を尊重し、社会的な責任も果たしていることを示しています。自分の仕事がその目標に貢献できていることを、とても誇りに思います。
様々な文化や地域で働いてきた経験から、LIXILが部署や地域の垣根を越え、オープンなコミュニケーションと協力体制を維持している点をとても素晴らしいと感じています。すべての意見が重要であるという、インクルーシブな組織の考え方に深く共感しています。
また、役職に関係なく誰もが自由に意見を言える文化を、リーダーシップが非伝統的でありながら効果的な方法で作り出しているのを何度も目にしました。こうした環境のおかげで、安心して働くことができています。
LIXILの「インクルーシブ」な企業文化や協力体制について、どのように感じますか?
LIXILでは、インクルーシブな環境が意図的に管理されるのではなく、組織の変革を通じて自然に根付いていると感じます。
私のチームには、異なる地域やスキル、背景を持つメンバーが集まっています。このような多様性があるからこそ、さまざまなアイデアや新しい視点が生まれるのです。
LIXILが大切にしているもう一つの価値は「透明性」です。透明性があるからこそ信頼が生まれ、強固な関係を築くことができます。これは、周囲の人を信じ、協力して仕事を進めるうえで私にとって非常に重要です。
現在の課題やこれまでの成果について教えてください。
日々、新しいことを学んでいます。特に嬉しいのは、不慣れな状況に直面しても、常にサポートしてくれる人がいることです。この安心感が、新しい挑戦に踏み出す勇気をくれます。
これまでの成果で最も誇りに思うのは、人びとに新しい視点を提供し、これまでのやり方に捉われず考えるよう促せたことです。外部からの視点を取り入れることで、既存の方法に疑問を投げかけ、新しいアプローチがより大きな価値を生む可能性を説明することができました。その提案を周りの方々が理解し、受け入れ、さらに探求しようとする姿を見たとき、新しい考え方を示せたことに心から喜びを感じました。
2024年11月インタビュー時点