11月19日は「世界トイレの日」新たな活動を通じ、グローバルな衛生課題の解決に貢献
- LIXILは衛生環境を改善する取り組みを通じて、これまでに45ヵ国、3,500万人の人びとの衛生環境の改善に貢献、2025年までに1億人の生活の質を向上させることを目指す
- FINISH Mondialとのパートナーシップを開始し、コラボレーションを通じて効果の最大化を図る
- UNICEF (国際連合児童基金)とのパートナーシップ「MAKE A SPLASH!」を支援するCRMキャンペーンとして、EMENA地域で実施した「Energy for Life」キャンペーンに続き、日本で「みんなにキレイをプロジェクト ~世界中にトイレと手洗いを~」を開始
株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、「グローバルな衛生課題の解決」への取り組みを通じ、これまでに 45ヵ国で 3,500 万人1の衛生環境の改善に貢献してきました。11月19日の「世界トイレの日」を前に、各地域や国レベルで持続可能な衛生市場の構築に向けて、連携体制や活動の拡充を発表しました。
LIXILでは、「グローバルな衛生課題の解決」をコーポレート・レスポンシビリティ(CR)戦略における3つの優先取り組み分野の一つとして位置づけ、「2025 年までに 1 億人の衛生環境を改善する」ことを目指しています。SATO ブランドを通じて、開発途上国向けに手頃な価格で革新的なトイレや手洗いなどの衛生ソリューションを提供し、グローバルおよびローカルレベルで活動する非営利団体や衛生分野における起業家との連携を通じて、製品の普及を推進してきました。
国連では、全世界が 2030 年までに達成を目指す「持続可能な開発目標(SDGs)」の一つとして、目標6「安全な水とトイレを世界中に」を掲げ、衛生環境の改善を推進しています。しかし、国連が発表した最新の報告書によると、その進捗は芳しくありません。このままでは、2030年の段階で、28億人の人びとが安全に管理された衛生設備を利用することができないと試算されています。目標を達成するには、今後8年間で進捗をさらに加速させる必要があり、地域によっては最大4倍のスピードで取り組む必要があるとしています2。
LIXIL のコーポレート・レスポンシビリティ委員会の委員長を務めるジン・モンテサーノは次のように コメントしています。
「LIXILは、世界中の公共機関や民間事業者と協働し、持続可能な衛生市場を創出することを目指しています。サプライチェーンの構築と十分にサービスを享受できていない人びとへの支援を通じて、持続的な市場を創造するためには、官民の枠を超えたコラボレーションが必要不可欠です。LIXILは、当社のパーパス(存在意義)である『世界中の人びとの豊かで快適な住まいの実現』を目指し、専門性や知見を活かしながら、世界中の人びとの暮らしにポジティブなインパクトをもたらしたいと考えています。人びとの健康を守る基本的な衛生設備に誰もがアクセスできる世界を実現することは、当社のパーパスを実現する上でも非常に重要です」
SDGs目標6の達成に向け、所得格差の解消と衛生サービスの拡充を目指しFINISH Mondialとの連携協力覚書を締結
オランダに拠点を置くFINISH Mondialは、世界中の人びとの経済的な豊かさと持続的な衛生へのアクセスの実現を目指し、2009年よりプログラムを開始しました。FINISH Mondialは、官民のパートナーシップを通じて、十分なサービスを享受できていないコミュニティや事業者が衛生設備を拡充できるよう資金面での支援を行い、これまでに150万以上の安全に管理されたトイレを設置し、750万人の衛生環境の改善に貢献しています。2025年までに、FINISH Mondialは4億4千万ユーロの衛生プログラムを実施し、300万のトイレを設置することで、合計1,500万人の衛生環境の改善に貢献する見込みです3。
SATO 事業部リーダーのErin McCusker(エリン・マッカスカー)は次のようにコメントしています。
「家庭における衛生環境の改善や衛生事業者のビジネス拡大において、弊害となっているのは経済的なアクセスです。今回SATOが初めて取り組むFINISH Mondialとの経済的なパートナーシップを通じた活動では、まず地域レベルのSATO事業者を支援するための投資において連携し、ひいては世界規模で気候変動、ジェンダー、そしてインクルージョンに対応する革新的な衛生システムの実現を目指します」
LIXILとFINISH Mondialは、特にアフリカとアジアにおいて、手頃な価格のSATO製品の提供を通じて衛生製品の普及に向けた活動を進めていくことについて合意しました。活動内容には、トイレの部品、衛生設備の設置、融資などを組み合わせたサービスを通じ、一般家庭や地元の事業者向けにとってよりアクセスしやすいソリューションの開発を目指します。このほか、LIXILとFINISH Mondialは、研究開発、衛生需要の創出や供給の促進など、さまざまな活動において協業します。
UNICEFとのパートナーシップ「MAKE A SPLASH!」を支援する欧州と日本でのCRMキャンペーン
昨年は、ヨーロッパ、中東、北アフリカの13カ国において、GROHEブランドのCRM(Cause Related Marketing)キャンペーンとして「Energy for Life」を実施しました。このキャンペーンで集められた120万ユーロは、インドネシアとナイジェリアでのパートナーシップ活動の支援に充てられます。支援によってナイジェリアだけでも、175万人以上の人びとが、安全で清潔な衛生設備へのアクセスができるようになる見込みです。さらに、インドネシアでは、都市近郊の衛生市場の強化に役立てられ、25万人が安全なトイレを利用できるようになる予定です。同モデルが拡大されれば、さらに多くの人びとの衛生環境の改善につながると期待されます。
日本では、一体型シャワートイレやタッチレス水栓などの対象商品を 1 台ご購入につき1ドルの寄付をケニアでの「MAKE A SPLASH!」の活動に充てる「みんなにキレイをプロジェクト ~世界中にトイレと手洗いを~」を、2022年10月より開始しています。
LIXILでは過去にも日本市場を対象に、同パートナーシップの活動支援を目的としたCRMキャンペーンを実施しています。今回のキャンペーンも、衛生環境の改善に向けた活動資金を集めるのと同時に、お客様やエンドユーザー自らが社会貢献活動に参加を呼び掛けるものであり、寄付金は、学校の衛生設備改善プログラムに利用されるほか、安全で衛生的なトイレの設置、トイレの設置に必要な職業訓練、衛生環境の重要性に関する理解促進・衛生教育などに使用される予定です。
「みんなにキレイをプロジェクト ~世界中にトイレと手洗いを~」
https://www.lixil.co.jp/corporate/sustainability/minnanikireiwopj/
LIXILとUNICEFが2018年に締結した「MAKE A SPLASH!」パートナーシップは、衛生製品やサービスの入手可能性、価格、品質を向上させることで、何百万人もの人びとがアクセスできる持続可能な衛生市場を構築することを目的としています。
屋外排泄の根絶を目指し、ナイジェリアで開催される「World Toilet Summit 2022」にLIXILのSATOが参加します
2022年の「World Toilet Summit(世界トイレサミット)」では、政策立案者、NPO、その他のセクターリーダーを含むOPSWASH(Organized Private Sector in Water, Sanitation and Hygiene)コミュニティが集まり、世界36億人に影響を及ぼす衛生危機への対応を目指した議論が行われます。
今年は「経済発展のための衛生とイノベーション」をテーマに、ナイジェリアで開催され、資金調達と協力体制の強化を追求するとともに、革新的なトイレの普及、屋外排泄の根絶を目指す衛生システムの構築を目指します。LIXILが展開するソーシャルビジネスSATOは、ナイジェリアにおける活動の一環として、パートナー企業と協力し、流通網や生産規模を拡大し、手洗いやトイレなど衛生ソリューションの普及を進めています。加えて、ナイジェリアでは、高い技術を持つ次世代の職人を育成し、SATOブランドのトイレを地域の人びとが設置できるよう支援すると同時に、サプライチェーンの確立と雇用機会の創出に取り組んでいます。
¹ 2022 年 4 月時点「SATO製品」一台につき、利用者 6 人として算出
² Sustainable Development Goals Report 2022 (United Nations): https://unstats.un.org/sdgs/report/2022/The-Sustainable-Development-Goals-Report-2022.pdf
³ Pioneering Green Partnerships, Investing in Impact: https://p4gpartnerships.org/pioneering-green-partnerships/all-p4g-partnerships/finish-mondial, Finish Mondial website: https://finishmondial.org/ambition/