~DX取り組みの深化が高評価
株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、この度、経済産業省、東京証券取引所、独立行政法人情報処理推進機構が共同で実施され、デジタル技術を前提として、ビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に取り組む企業として「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2023」※1に選定されました。また「DX銘柄」の選定は、昨年に続き2年連続となります。
LIXILでは、全社においてDX戦略を推進し、急速に変化する事業環境や社会からのニーズに迅速に対応してきましたが、今回の選定では特に、デジタルを活用した「既存ビジネスの変革」、「新規ビジネスの創出」において、取り組みをさらに深化させ、着実に実績を残している点が高く評価されたものです。
LIXILでは、企業のPurpose(存在意義)として「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」を追求するとともに、高い競争力を持ち、持続的な成長ができる、より機動的で起業家精神にあふれた企業となるため、様々な変革を続けています。その変革の中でDXは中心的な役割を果たしており、当社の事業を変革し、消費者の新たなニーズに応え、生産性や従業員エンゲージメントを向上につなげています。
■既存ビジネスの変革
コロナ禍の2020年春に導入した「LIXILオンラインショールーム」や「LIXIL Virtual Showroom(LIXILバーチャルショールーム)」は、オンラインでの接客に加え、3Dの完成予想イメージや見積もりを即時提供することで、顧客満足度と販売プロセスの効率化を実現しました。従来の販売プロセスやビジネスの進め方を一変させ、コスト削減と販売サイクルの短縮につながっています。加えて、AIの活用を進めることにより、利便性と機能をさらに進化させました。具体的には、オンライン接客を行うコーディネータの業務負荷を軽減し、効率を高めるためのナレッジ検索システムの開発、AI技術を活用して、お客様の希望に沿った形で最適な商品を拾い出し、組み合わせてレコメンドする機能の追加、耳が不自由な方にも安心して商品相談を頂けるように、AI音声認識を活用した文字起こしアプリを活用した接客サービスを提供しています。
■新規事業の創出
LIXILでは、IoT技術を活用して、より安心・安全で快適な住まいを実現する取り組みを強化してきました。住宅の水漏れを検知し、被害を防ぐスマート・ウォーター・コントローラー「GROHE Sense Guard」、住宅設備、家電、センサー機器などをインターネットにつないで制御するスマートホームシステム「Life Assist 2」など住宅向け製品のほか、パブリックトイレの清掃業務の効率化を図る「LIXIL Toilet Cloud」サービス、内部・外部環境の変化に応じてオフィスの窓を自動制御し、省エネを実現する「Segel E-Control system」など、幅広い製品を展開しています。
今回の選定に際し、執行役専務 Marketing・Digital 担当 兼 Chief Digital Officerの金澤 祐悟は次のようにコメントしています。「当社のDXの取り組みが、2年連続で高く評価されたことを非常に嬉しく思います。LIXILではデジタル技術の活用によって、エンドユーザーに寄り添い、従業員の主体性を高め、これまでの常識の枠を超えたメーカーへと変革することを目的に、DX戦略を加速させてきました。既存ビジネスのあり方を変え、新たな顧客体験を提供するとともに、新規ビジネスの創出にも力を入れてきましたが、こうした取り組みが、当社の競争力強化、ひいては企業価値の向上につながっていくと確信しています」。
※1:DX銘柄とは、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を選定することで、目標となる企業モデルを広く波及させ、経営者の意識改革を促すとともに、幅広いステークホルダーから評価を受けることで、DXの更なる促進を図るものです。