リーダーシップの力:LIXILでの成長と可能性
LIXIL ヨーロッパ、GROHE
CP/F - プロジェクト
プロジェクト ビジネス マネージャー
Yasmina Elkhomsi
LIXILに入社したきっかけを教えてください。
2017年にフランスに留学し、修士課程を修了後、就職活動を開始しました。数社から内定をいただきましたが、その中でもGROHEの存在は際立っていました。初めての面接の際、HRの皆さんが、職歴ではなく、私の性格や社交性、その他の内面に興味を持ってくれたことがとても斬新で、強く印象に残っています。
面接で、私は自分自身をありのままに伝えることができ、スムーズに進めることができました。その後、GROHEからあるポジションでのオファーをいただき、2019年に入社し、プロジェクトにもすぐに参加しました。入社当時、チームメンバーの皆さんは既に数年間ともに活動しており、チーム内には強い絆がありました。それでも、私が入社した際にはとても温かく迎え入れてくれて、LIXIL全体でも同様の雰囲気を感じることができました。おかげで、私は早い段階で自分の居場所を作ることができ、メンバーともすぐに打ち解けることができました。
当時はまだ自分のキャリアが今後どの方向性に進むのかはっきりとイメージはしていませんでしたが、それでも自分は正しい場所にいるという強い直感がありました。私は、業務が自分の個性や性格と調和しているべきだと考えていますが、チームの皆さんと関わり合うことを心から楽しんでいましたし、他人に興味を持つ性格であることから、LIXILの環境は本当に私に合っていると感じていました。
LIXILでのキャリアジャーニーを教えてください。
2019年にフランスでのプロジェクトチームに参加してから、様々な建物の建設や改修プロジェクトを監督する部門に所属していました。これらの建物には、ホテルや集合住宅、商業スペースが含まれています。大規模なインテリアプロジェクトを手掛けることが多く、顧客には建築家や設計士、開発事業者や施工業者が含まれます。
私の開発での主な役割は、現場のチームと密に連携し、建築や改修プロジェクトにGROHE製品の導入を促進することでした。GROHE製品の価値を伝え、建築家やプランナー、そして責任者の方々に導入を納得してもらうことは簡単ではありませんが、とてもやりがいのある仕事です。
それから3年後、チームリーダーに就任しました。リーダーを担うチームとは、もう5年以上一緒に働いています。最初はどのようにチームを導き、メンバーの信頼を得られるかと心配していましたが、チームの皆さんは、心からお互いの成功のため、そしてチームの目標達成のためにサポートしあっていました。チーム内での透明性が高く、互いにサポートし合う環境ができているので、とてもうまく機能していると自負しています。私たちがもつ「敬意を持って働く」という文化が、チームワークや協力体制、そしてインクルーシブで柔軟な企業文化を促進しているのだと思います。
LIXILのチームワークについて、もう少し教えてください。
LIXILは、ユニークな仲間意識を持っています。ただの同僚ではなく、友情関係も融合した、ポジティブで強力な関係性を築いています。そのため、休みが終わり、月曜日がくることはまったく苦ではなく、むしろ、楽しみにしています。これは決して大げさな表現はなく、私の実感です。
このような良い関係性が、チームの成功には非常に重要です。私たちは物事がうまくいっている時も、そうでない時もすべてを共有しあいます。透明性の文化を持ち、自身の考えを正直に伝え、お互いに敬意を持って接しています。
仕事で一緒に働く人たちは、LIXILにある3つのLIXIL Behaviorsという考え方や行動の仕方に影響を受けています。「正しいことをする」は、意見が合わない時でも敬意を持って問題を対処することを意味しています。「敬意を持って働く」は、互いを尊重しあうことを基盤とした、オープンなコミュニケーションを可能にします。「実験し、学ぶ」は、アジリティと順応性を活かし、困難に思い切ってチャレンジするという姿勢を表します。個々の違いがあってもチームを成功させている要因がこのLIXIL Behaviorsです。
LIXILで働く上で、モチベーションになっていることを教えてください。
LIXILでユニークなものの1つに、管理職を「リーダー」と呼ぶことが挙げられます。この表現の違いは重要です。管理職は、従業員に何をすべきか、どのようにすべきかを指示する人を指しますが、リーダーは、メンバーを従業員としてだけではなく、個人としても導いてくれる人を指します。
私は、LIXILに入社後も、学びの延長線上にいるような感覚を得ました。学ぶべきことは多くあり、今でも日々学習を続けています。ある日、数年間指導してくださっているリーダーから、私のキャリアを広げる大きなきっかけをもらいました。彼は、「キャリアで達成したいことは何か」と私に尋ねたのです。私がさらに大きく成長できると信じ、キャリアの方向性を決めるよう促してくれていました。この時の彼との対話が、私の現在の役職へと導いてくれました。
LIXILで働くことは、お客さまや同僚を含め、誠実な心を持って人と接することが求められます。LIXILの環境で素晴らしいと感じることは、役割に関係なく、周りの能力を導き、育てることに熱心な人びとがいることです。
また人材プログラムなど、従業員の成長をサポートするさまざまなプログラムが用意されています。これは、LIXILがいかに従業員を大切にし、信頼しているかを表しています。この環境が、私の大きなモチベーションとなっています。社会には転職する人が多くいますが、LIXILが提供する人材プログラムをはじめとする従業員のサポート環境は、長期的に見てLIXILが私たちにとって素晴らしい職場であることを示してくれています。
リーダーシップのスキルをどのように磨いたのか、詳しく教えてください。
人材プログラムでの経験は、本当に貴重なものでした。この6カ月間のプログラムは、LIXILの次世代リーダーの養成を目的とします。
優れたリーダーになる第一歩は、自分自身を磨くことから始まります。自身をよく理解していない人は、他者を鼓舞し効果的に導くことはできません。まさに、これがプログラムの真髄なのです。ここでの経験が、自分自身と、多様な状況下での適切な対処法についての深い理解への助けとなりました。プログラムでは、他者をどのように鼓舞するか、自身に課題をどう課すか、あらゆるシチュエーションにおいて正しい意思決定をする方法について学ぶことができました。
またプログラムは、理論やプロジェクト、実地研修が融合されて設計されています。ワークショップも行なわれ、アジャイル手法や異なるリーダーシップスタイルについて学びました。私は課題やディスカッション、ロールプレイング演習に取り組み、自身のベストを提供する方法について包括的に学習することができました。
このプログラムに選ばれたことは本当に光栄だと思っています。LIXILが私に可能性を見出し、成長に投資したいと思っていただけたこと、そして、プログラムを通じて得ることのできた人脈はかけがえのないものです。また、プログラムのメンバーとも、アドバイスやサポートをお互いに提供し合っています。プログラムのおかげで、LIXIL内での強力なネットワークを築くこともできました。
リーダーシップのスタイルについてもう少し教えてください。
私たちの中には、リーダーの姿に固定概念を持つ人もいるかもしれません。これまでのリーダーたちの姿を模倣し、それに従い、行動や対応を真似することが正しいリーダーになる方法だと思うこともあるでしょう。
私自身も、プログラムに参加する前は同様でした。困難な状況を目の前にしたときに、上長にアドバイスをよく求めていました。上長は自身の経験に基づいて、私の立場だったらどうするかを教えてくれました。経験豊富なリーダーが持つ洞察は素晴らしいものでしたが、私たちは皆異なる個性、観点、信念を持っているため、得られたアドバイスを自身の状況に適応させる必要がありました。
トレーニング後、リーダーシップについて多くを学ぶことができ、私は自分自身が人間的に、そしてプロフェッショナルとしても成長したように感じました。あらかじめ定義された型に合わせることではなく、自身に偽りのない本物のリーダーになるためには、自分に忠実でなければいけません。
下した意志決定に自信を持ち、余裕を持つためには、自分自身をよく理解し、直感を信じる必要があります。そして、共に働く仲間のことも理解する必要があります。リーダーシップに、決められた形はありません。それぞれのリーダーが異なっているからこそ、それが強みとなります。自身のリーダーシップスタイルを確立し、それに自信が持てたとき、物事がうまく動き始めます。
また、リーダーシップは自分のためではなく、他の人のためにあるものです。リーダーの仕事はチームを輝かせることであり、チーム内に強い絆を創り出すことで、メンバー同士をつなぎ合わせます。メンバーの帰属意識を高め、チームのビジョンを共有することによって、チームダイナミクスを乱すものからチームを守ることがリーダーの責任です。時にはキャプテンとなり、また時にはコーチとなります。各状況に対処し、正しいアプローチを選択する必要があります。
LIXILで重大な転機が訪れた瞬間について教えてください。
現在の役職に就く前に、私は自分自身に「何のために努力しているのか?どのくらい野心的なのか?キャリアにおいて、どこまで上を目指したいのか?」という問いを投げかけました。
通常、個々が持つ背景や、キャリア形成について、あまり話さないことが多いかもしれません。しかし、LIXILは仕事上だけではなく、自身がどのような人間であるかを知ろうとしてくれます。個々が持つ経験がキャリアにおける意思決定にも影響を及ぼすということを理解しているのです。この環境には本当に感謝しています。もし皆さんが自身のキャリアでチャレンジすることに前向きならば、LIXILは機会を与えてくれます。
私の場合は、当時のリーダーが「進むべき道を見失っているように見える。可能性を秘めているのに、もったいないよ」と率直に伝えてくれたことがキャリアを切り開く転機でした。あまりにも突然のことだったのですが、はっとさせられました。彼は私のことをよく理解してくれており、私がどこで躓いているのかに気付くためには直接的なアプローチが必要だと理解していたのです。「何を目指しているのか?」と聞いてくれました。彼との対話から、私には何か大きなチャレンジが必要で、より多くのことを成し遂げることができるはず、ということが見えてきました。当時はちょうどLIXILが大きなグローバルプロジェクトを立ち上げる時期で、私は自分を信じ、思い切ってプロジェクトに参加することにしました。部下の成長を見ることが、リーダーのやりがい。LIXILとは、こういう会社なのです。私のリーダーは、私を鼓舞し、背中を大きく押してくれました。LIXILでは、すべての人びとが大切にされ、個々の意見が尊重されます。
2年間に渡るプロジェクトでは、通常の業務に加えて多大な努力が必要でした。大変なことも多くありましたが、とても面白く、やりがいのある仕事でした。日々、新しいことに挑戦し続ける毎日です。このプロジェクトでは、既成概念から抜け出し、まったく新しい考え方や手法を模索する必要がありました。これが私の大きなモチベーションとなりました。自分の殻を破り、実験し、学ぶ。そうして、成功につながるソリューションを導き出すことができました。挑戦は絶え間なく続きました。会議では自分の意見を持ち、相手が上の立場の人でも臆することなく考えを共有します。LIXILには、階級に関わらず、すべての意見に耳を傾ける企業文化があります。一人ひとりの声が重要で、私自身も必要とされていると実感でき、より良い自分を引き出せるように後押ししてもらえました。
この経験から、私はリーダーの指導がいかに重要であるかを学びました。LIXILのリーダーたちは、従業員の成長に惜しみないサポートをしてくれます。リーダーがチャンスを与えてくれたことで、私は自身のキャリアの道を切り拓くことができました。LIXILは人を大切にし、リーダーがチームを信じ、望む人にはチャンスが訪れる場所です。従業員を信頼し、ここで働き続けたいと思わせてくれます。私自身が、LIXILは従業員を大切にし育てる企業文化であることの生きる証だと思っています。
LIXILでのキャリアをめざしている人に一言お願いします。
私は、「その瞬間に正しいと感じることをする」ということを大切にしています。この原則は、私生活でも仕事でも、すべての意思決定において活用しています。皆さんも、必ず求める機会が訪れるはずです。その機会が来たときは、ぜひ思い切ってチャレンジしてみてください。
私にとってLIXILは、安心して働ける場所です。LIXILは私を信頼してくれました。そして、その環境の中で私は自分の可能性を超えるべく殻を破り、自信とスキルを身に着けることができました。LIXILでは、多様なチームや人びとと交流することができ、その環境が現在の私をつくり、キャリアを築き上げてくれています。