2022年11月14日よりLIXIL本社は移転しました
LIXILがかつて本社を置いていたのは、官公庁のビルが立ち並ぶ霞が関。当時のLIXIL本社では、部署ごとに島型のレイアウトでデスクが並ぶオフィス、トップダウン型のコミュニケーションなど、日本企業の伝統的なスタイルが取られていました。このような風土は、毎日の暮らしに欠かせない水まわり製品や住宅建材を扱うメーカーとして、より豊かで快適な住まいの実現に貢献するという企業イメージとは、かけ離れたものだったかもしれません。
2016年、LIXILの社長兼CEOに就任した瀬戸欣哉は、目的意識と起業家精神にあふれた会社へと変革するべく、新たな挑戦に乗り出しました。経営が複雑化し、往々にして非効率さが目立つコングロマリット企業を根本から変えることを目指したのです。LIXILは、より豊かで快適な住まいを実現するべく、先進的な水まわり製品や、住宅建材製品を開発・提供する企業です。瀬戸の狙いは、エンドユーザーのニーズを理解し、その変化に機動的に対応できる、顧客志向の組織へと生まれ変わることでした。
そのためには、組織を簡素化し、より強い企業となるための構造改革が必要でした。そして、従業員が各々の潜在能力を最大限に生かせるような風通しの良い社内風土を根付かせることで、従業員の活力を高め、より機動的な組織を作ることを目指しました。
このような変化を象徴する施策の一つが、瀬戸が推進したオフィスでの服装の自由化でした。そこには、日本企業の伝統的な慣習に従うことよりも、重要なのは仕事で結果を出すことである、という明確なメッセージがこめられていました。服装の自由化に始まり、全社共通の行動指針となる LIXIL Behaviors( 3つの行動)の導入、全世界の従業員をつなぐデジタルプラットフォームを通じた連携の強化やグローバルな統合の推進など、瀬戸は次々に新たな施策を導入し、「アジャイル」な組織の実現に向けたLIXILのトランスフォーメーションを推進してきたのです。さらに、事業ポートフォリオの見直しにより、水まわりと住宅建材という中核事業への注力を進めるとともに、LIXILは現行の持株会社体制から事業会社として運営する体制へとまもなく移行し、意思決定のスピードを上げ、さらなる効率化につなげていきます。
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