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    地場工務店の匠が手掛けた断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開 第6弾は、築70年の住宅をリゾートライクなモデルハウスに再生した事例

    地場工務店の匠が手掛けた断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開 第6弾は、築70年の住宅をリゾートライクなモデルハウスに再生した事例 サムネイル画像

    株式会社LIXIL(以下 LIXIL)は、地場工務店の匠が手掛けた断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開しています。そしてこの度、第6弾としてSW(スーパーウォール)工法リフォーム加盟店の有限会社 多賀工務店(広島県、代表取締役 多賀 広幸)が手掛けた、築70年の住宅をリゾートライクなモデルハウスにリノベーションした事例を公開したので、お知らせします。

    瀬戸内の豊かな自然に育まれた歴史と文化の街、広島県福山市で地元に根ざした工務店として約30年となる多賀工務店。今回の断熱リノベの匠(たくみ)、代表取締役 多賀 広幸氏は、8年前に先代から引き継ぎ、下請けの大工集団からの脱却をはかり、新築中心の元請け工務店へと大きく舵を切った。
    多賀氏はその後、住宅性能やデザイン性に注力し、順調に受注棟数を伸ばしてきたが、今後の市場の変化に備えるべくリノベブランド『Re.Style』(リードットスタイル)を立ち上げた。そして偶然にも事務所の隣で空き家になった築70年を超える物件を購入し、事業再生補助金を利用してモデルハウス「C Studio(シースタジオ)」をオープンさせた。確かに多賀工務店の周りには数十年前に開発された分譲地が点在しており、子どもが巣立った後のリノベや二世帯住宅などへの実家リノベの需要が見込めそうなエリアだ。そうした地元のお客様のニーズにいつでも応えられるように、新築に劣らない魅力あるリノベを提案したいという想いをモデルハウスとして具現化したのだそうだ。

    20241129_Dannetsuvol.7_02有限会社 多賀工務店
    代表取締役 多賀 広幸 氏
    自然エネルギーを有効に活用するパッシブデザインとすぐれた建物性能、足りないところを設備などの機能性で補い合う、こころと身体と家計にもやさしい家づくりを目指す多賀氏。新築は耐震等級3、UA 値0.46W/㎡K以下、C値0.3 以下、HEAT20・G2グレード相当を標準仕様に。リノベーションでも新築同等の高性能化を図り、HEAT20・G2 グレード以上を心がけている。


         


    築70年の老朽化した家をフルリノベーションし、第二の人生を楽しむリゾートライクな家に大変身。子供部屋も不要となり、減築しながらも夫婦ふたりで広々とゆったり暮らせる、吹き抜けのあるオープンな間取りに。内壁にはシラス壁、無垢の床材、天然石など化学物質を含まない素材を使用。自然素材に囲まれることで、心理的な安らぎやリラックス効果を得られる仕立てに。また、インテリアも各所にオリジナルの造作家具をしつらえるというこだわりぶり。

    杉板をリブ状に加工した軒天。減築しつつもテラスを増築。天然石を取り入れ、アイアンと窓枠はブラックで統一した、モダンでリゾートライクな演出。


    多賀氏がモデルハウスをつくるにあたり想定したのが子育てを終えた50代の夫婦のふたり暮らし。そしてテーマは非日常を楽しむリゾートライクな家。家はこうあるべきという定義やイメージを覆すリノベーションをしたい。暑さや寒さに耐えながら過ごすのではなく、快適で身体にも家計にもやさしい家づくりがしたい。リノベーションにおける設計の制約がありながらも、一切デザイン性を妥協しない家づくりがしたい。そんな想いをふんだんに盛り込んだのだとか。ロケーションが眺めのいい高台なので「丘の上のリゾートハウス」というイメージで、新たな暮らしを検討するお客様に第二の人生を明るく快適に生活する姿を思い浮かべていただければ、と匠は語ってくれた。


           


    持続可能な社会に貢献できる暮らしを目指して、太陽光発電システム、計画換気と冷暖房を兼ね備えた
    全館空調「エコエアFine」、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)のバッテリーに
    貯めている電力を自宅で使えるようにするV2Hといった最新の設備を採用している。

    寝室の窓際には、ソファをしつらえたヌックコーナー(小さな居心地のいい空間)を。リビングダイニング以外にもくつろげる場所をつくった。ベッドのヘッドボードや周辺の内装もすべてオリジナルデザインで造作。
    キッチンは造作で、シンクと調理機器をセパレートタイプに。レンジフードに空間を遮られることなく、開放的に見えるようデザインした。旧家屋の記憶として、古い柱と梁を空間のアクセントとなる装飾として取り入れている。

    リビングと洗面室を間仕切る縦格子の壁面。壁面と一体化した扉でスッキリした空間に。


    新築よりリノベは大変と言われる中で、新築が中心の匠にとって「築70年の家を再生した苦労は?」と訊ねたところ、下請け時代にリノベ物件を数多く手掛けていたそうで技術的な問題はなかったとのこと。とはいえ、かなり老朽化した躯体のため耐震性や気密性を高めるには限界があり、現場は大変だったようだ。そんな多賀氏が断熱改修工法として選択したのが断熱診断サポートのあるLIXILの「まるごと断熱リフォーム」。通常の外張断熱に加え、内側に充填断熱を行い、開口部にT Wのトリプルガラス仕様を使用し、リノベにもかかわらずHEAT20 G3グレードを実現している。オープンしたモデルハウス「C Studio」は、断熱リノベした住宅が体験できてよく分かったと好評のようで、新築・建替え、リノベに限らず、地元の方々の住まいづくりの新たな選択肢として参考になっている様子。実家リノベなど、今後の市場開拓にも期待したい。

    荒れ果てた庭の中に佇む劣化した姿から、新築を思わせるモダンな建物に一新。

    基礎や構造は活かして補強。さらにSWリフォームパネルで断熱グレードをアップ。
       
     Before   1F    2F  
       
    After 1F   2F  
               Reform Data
               延床面積:34.61坪/木造2階建/築年数:1954年以前に竣工・築70年/エリア:広島県
               福山市 断熱リフォームによる性能改善:省エネ区分 6地域 改修後UA値:0.26W/m²K
               C値:1.18㎠/㎡

    まるごと断熱リフォームは、今ある住まいを、一棟まるごと断熱改修することで高性能住宅化できる先進の工法。すぐれた性能の断熱材により、壁・天井・床をしっかり覆い、高断熱の窓や玄関ドアに交換。外気温の影響が少なく、快適・健康・省エネを実感できる暮らしを実現する。

     

     

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