SHARE

    LIXIL、第48回技能五輪国際大会(上海)を通じて次世代の技能者の活躍を支援

    LIXIL、第48回技能五輪国際大会(上海)を通じて次世代の技能者の活躍を支援 サムネイル画像
    NEW

    持続可能な社会インフラを支える「現場のプロフェッショナル」の育成を強化

    株式会社LIXIL(以下、 LIXIL)は、2026年9月22日から27日にかけて中国・上海で開催された『第48回技能五輪国際大会』において、WorldSkills Internationalのグローバル・インダストリー・パートナーとして協賛し、世界トップクラスの若き専門技能者の挑戦をサポートしました。

    こうしたLIXILの積極的な参画は、世界各地において、持続可能な地域社会の構築・維持、さらには近代化のために欠かせない「現場のプロフェッショナル」を継続的に支援、育成していくという当社の確固たる姿勢を示すものです。

    ASIA3142 (1)

    「技能のオリンピック」とも称されるこの大会には、64職種にわたり68の国と地域から1,400名を超える選手が一堂に会し、6日間にわたる熱戦が繰り広げられました。LIXILは「配管・暖房」職種における競技を協賛し、GROHEブランドの最先端の水栓金具や衛生陶器を提供することで、次世代の水まわり空間に求められる高度なシステムに直に触れながら、若き選手たちが自らの専門技術を存分に発揮する実践の場を創出し、その挑戦を支えました。

    LIXIL 執行役専務 Chief Impact Officer であるErin McCusker(エリン・マッカスカー)は、次のようにコメントしています。
    「現場を支える技能者の不足が世界で深刻化していることは、当社の事業活動においても直接的な影響を与えるリスクとなります。この課題解決に向けた継続的な投資は、当社のビジネスや業界全体の長期的なレジリエンスを確保するために不可欠です。『世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現』という当社のPurpose(存在意義)は、地域社会を築き、支えてくださる現場のあらゆるプロフェッショナルの存在があってこそ、はじめて実現できるものです。また、当社がインパクト戦略で掲げる『水の保全と環境保護』や『グローバルな衛生課題の解決』といった目標を前進させていくためには、高度な水まわりのシステムを施工、普及させる専門家のネットワークが欠かせません。さらに、職業訓練の機会を充実させ、これまで機会の限られていた多様な人材に向けて専門技能職の道を開くことは、当社のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)へのコミットメントそのものです。多様なプロフェッショナルとともに、LIXILのイノベーションを確実に社会へ届け、持続可能な未来に向けて変革を推進してまいります。」

    WorldSkills International のCEOである David Hoey(デビッド・ホーイ)氏は、次のように述べています。
    「熟練労働者の世界的な不足は、持続可能なインフラ整備において極めて重大な課題となっています。LIXILとGROHEブランドは、WorldSkillsと連携しながら、若い配管工の能力を高め、世界における職業訓練の推進と質の向上を進める上で重要な役割を果たしてきました。2028年の愛知大会を見据え、私たちはLIXILや日本の産業界、そして政府の皆様と連携を深め、技能が持つ変革の力を世界に向けて発信していけることを楽しみにしています。」

    この上海で開催された「卓越した技能」の祭典は、世界の産業界が直面する喫緊の課題も浮き彫りにしました。地域社会が発展し、環境配慮型インフラへの移行が進む中、高度な専門技能職に対する需要は、既存の人材供給を上回るペースで拡大し続けています。

    例えば欧州では、気候変動対策や建築改修に関する重要目標を達成するため、2030年までに現場の施工職をはじめ、技術分野や産業界の多岐にわたる職務において、約300万人の熟練技能者が追加で必要になると予測されています¹。同様にドイツでも、新しい建築物エネルギー法の目標を達成するために、2030年までに6万人の配管工が不足することが見込まれています²。

    また、職業訓練の不足も懸念材料となります。今年の大会開催国である中国では、先進的な製造業や主要技術分野で高まる人材ニーズに応えるため、国務院が2027年までに3,000万人以上へ技能訓練を提供する国家指針を打ち出しました。一方、欧州で毎年研修に参加する成人はわずか39.5%にとどまり、2030年に向けたEUの目標値である60%を大幅に下回っています³。

    米国において、LIXILが米経済調査会社のJohn Dunham & Associatesとともに実施した調査「Blocked Pipes(英語のみ)」では、2027年までに配管の分野で55万人規模の人手不足が生じると予測されています。同調査では、配管サービスは医療、航空宇宙、製造業をはじめとする全米544の産業セクターのうち、519のセクターにおいて不可欠であると指摘しており、その社会的影響力は、一般住宅の分野にとどまりません。また現在、配管工事関連の支出の約90%が新築工事に集中しているため、日常に欠かせないインフラの維持管理や老朽化対策に向けられるリソースはますます逼迫しています。

    国内に目を向けると、日本では建設業建設業就業者の35%以上を55歳以上が占める一方で、29歳以下はわずか11%にすぎません⁴。国内のリフォーム市場が2040年までに9.2兆円に拡大すると予測されるなか⁵、この深刻な労働力不足は業界全体の成長において、重大な課題となっています。

    オーストラリアにおいても、約1万2,000人の配管工を含む8万3,000人規模の深刻な技能職不足⁶に直面しており、住宅建設の遅延を引き起こすとともに、同国が掲げる120万戸の新設住宅の供給目標の達成を阻む要因となっています。こうした人材不足はASEAN地域でも同様に見られ、現場で働く技能者のうち公的資格を保有している割合は25%未満にとどまります⁷。この資格保有率の低さが建設分野の生産性を低下させ、不可欠な衛生設備やインフラ整備プロジェクトの遅れにつながっています。各国の発展に向けた目標に対応できる熟練労働力を拡大していくには、標準化されたTVET(技術・職業教育訓練)プログラムへの参加機会を拡充させることが不可欠です。

    LIXILは、独自の技能研修プログラムを通じて、専門技能職(配管工や施工技術者など)の育成と業界の発展を積極的に支援しています。これらには、近代的な配管研修施設を開設し、欧州を中心に年間2,500名以上の施工技術者を育成する「GROHE Installer Vocational Training and Education(GIVE)」プログラムや、アメリカにおいて配管業界への新たな人材層の参入を促進・支援する「TradeUp」などが含まれます(各技能研修プログラムの詳細はこちら)。

    55554231629_3f61664118_c「配管・暖房」競技の各メダリスト。左・銀:Marcel Riener (マルセル・リーナー)、中央・金:Matthias Steiner (マティアス・シュタイナー)、右・銅:Xiaorui Zhang (シャオルイ・ジャン)

    本大会の「配管・暖房」競技で金メダルを獲得したMatthias Steiner (マティアス・シュタイナー)選手は、現代のインフラ構築に不可欠な極めて高い精度と、専門技能を発揮されました。LIXILは、同選手をはじめ、「タイル張り」競技の優勝者であるYuhao Fu (フー・ユーハオ )選手、そして同競技の日本代表として見事な健闘を見せてくれた猪狩 颯斗(いかり はやと)選手に対し、心より祝意を表します。本競技は、『INAX建築技術専門校』の35年にわたるタイル技能育成の歴史と重なる分野でもあります。また、配管に係る技能向上に向けた取り組みは、欧州の「GIVE (英語のみ)」プログラムやアメリカの「TradeUp(英語のみ)」など、LIXILが世界各地で継続的に展開しているグローバルな技能研修プログラムと結びついたものであり、世界規模での人材育成を支えています。

    次回、2028年11月に開催される第49回大会に向け、WorldSkillsの旗が日本、そして開催地である愛知県へと正式に引き継がれることは、LIXILにとっても創業のルーツに立ち返る貴重な機会となります。1924年、LIXILの創業ブランドの一つであるINAXは、「焼き物の街」常滑市を擁するこの地で、外装タイルやテラコッタの製造からその歩みを始めました。この一世紀にわたり引き継いできた日本の「ものづくり」の伝統を胸に、2028年に世界中の選手や関係者の方々を愛知の地でお迎えできるよう、引き続き、現場のプロフェッショナルを支援し、未来の住まいを共に支える若き人材の育成を推進していきます。

    LIXILの技能研修プログラムに関する詳細はこちら。
    第48回技能五輪国際大会(上海・中国)に関する詳細はこちら(英語のみ)。

    1 European Commission Green Deal Industrial Plan, 2023 (英語のみ)
    2 Zentralverband Sanitär Heizung Klima / Central Association for Plumbing, Heating, and Air Conditioning in Germany, 2022 (ドイツ語のみ)
    3 European Skills High Level Board, July 2026 (英語のみ)
    4 国土交通省
    5 株式会社野村総合研究所
    6 Housing Industry Association of Australia, September 2025 (英語のみ)
    7 International Labour Organization, December 2025(英語のみ)

    SHARE

    関連記事