更新:2016年12月13日
トイレ設備が十分ではなく、不衛生な環境にあることから、多くの子どもたちが命を落としています。世界では、安全ではない水や不衛生な排泄環境が引き起こす下痢性疾患によって、5歳未満の子どもたちが毎日800人死亡しており、9.5億人にのぼる人々が野外で排泄をせざるをえない状況にあるとみられています。
こうした深刻な状況について、世界中から注目が集まっています。2015年9月に、国連加盟国は「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択し、17の目標を掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」を設定しました。このSDGsの「目標6」として、すべての人びとに安全な水と衛生へのアクセスを確保することが掲げられています。
LIXILは、世界中が危惧するこの問題の解決に向け、まさに最前線で取り組んでいます。LIXILが提供するソリューションの一つが、プラスチック製の簡易式トイレ「SATO (Safe Toilet/安全なトイレ)」です。グループ会社のアメリカンスタンダード ブランズが、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けて、SATOの初代モデルを開発しました。SATOは、汲み取り式トイレとして使用でき、排水口に取り付けられた弁によって、排泄物からの臭気や、病原菌を媒介するハエなどの虫の進入を防ぎ、病気の感染を低減させることができます。従来の汲み取り式トイレと比べ、安全性と快適性の両方を高めている点が特長です。
SATOは、2016年半ばの時点で、世界14か国以上で100万台超が使用されています。このうち、約50万台は、バングラデシュの住宅や学校に設置するため、非政府団体に寄贈されました。加えて、SATOはバングラデシュにおいて、一台2ドル以下という低価格で販売しており、すでに30万台の売り上げを記録しています。
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